内容説明
人に大切にされた道具には心が宿り、人との縁が切れると道具は迷子になる――。ぼくは、古道具修理店「ゆかりや」で店長代理のエンさん(ちょっと意地悪)と一緒に、人と道具の「縁」を結んだり断ち切ったりしている。でもある日、横丁で不思議な事件が続いたと思ったら、ぼくの体にも異変が起こり始めて? 愛された道具と人を結ぶ「ゆかりや」。その不思議なお店で頑張る「ぼく」の秘密とは……?
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
しんごろ
167
よすが横丁は不思議な横丁。住んでる人はいい人ばかり。そんな横丁にある“ゆかりや”は人と道具の縁を結んだり、時には断ち切る。人に大切にされた道具は心が宿り魂を持つ。道具に心が宿ること、自分もそう信じたい。いや、そうであってほしい。面白いけど、なんだか違和感。ずっと違和感を感じながら読んでたら、後半からストンと腑に落ちた途端、ちょいと目から涙。優しさ溢れるこの物語に縁があったことに感謝したい。2020/07/27
のんき
75
古道具修理店「ゆかりや」で、助手のぼくは、人と迷子になった道具を繋いだり、人と道具の縁を切ったりしてます。今は、古くなって壊れたら、どんどん新しい物が出てくる時代。修理代より新しい物を買ったほうが安いです。でも、道具を手元に長く置いてると、思い出が増えて、可愛くて手放したくないという人もいます。そうしたら、きっと、道具の方だって、大切に使ってくれてありがとうって気持ちになると思います。わたしも壊れたら、新しいのを買えばいいやって思ってだけど、この作品を読んで、物を大事にしようって思いました。2018/09/29
たるき( ´ ▽ ` )ノ
43
なんとなく引っかかる描写はあちこちにあり、展開は予想できていたが、それでもとても切なかった。物との縁、実際にあると思う。2020/04/17
メルル
29
人に大切にされた道具には心が宿り「縁」が生まれる。人同士にもいつか別れが訪れるように、道具との「縁」もいつかは切れる。古道具修理店「ゆかりや」は「縁」が切れ迷子になった道具の駆け込み所。人間の姿に変化した道具のために、少年が奮闘する。昭和のほのぼのした雰囲気が可愛らしい物語。そう思っていたのに、後半に近付くにつれ不穏な雰囲気。少しずつ見えてきてしまう真相。ラストは一気に切ない気持ちでいっぱい。少年が良い子だったから、余計に泣いてしまいそうになる。素敵な物語でした。2017/05/03
くんぴー
20
道具と人との不思議な縁の紐。そんな紐は縁が切れると迷子になるという。そんな道具たちの縁を結んだり断ち切ったりするのが小道具修理店「ゆかりや」の仕事。優しい人たちがあふれる、よすが横丁。何気ない日常が温かく描かれている。どこかおかしいと思っていたら、まさか…。悲しくなります。自分も使っている道具は大切に使おうと思いました。2021/12/22
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