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内容説明
建築とは、権力者たちが駆使した政治的言語である──。日本誕生の舞台となる古代において建築は、権力者が自らの権威を明らかにし、体現する文明の壮大さ、美意識の優越を高らかに宣言する最大最強のメディアであった。飛鳥寺、法隆寺、四天王寺から本薬師寺、伊勢神宮式年遷宮にいたるまで、建築様式や構造、配置パターンのなかに、母系と父系、天皇と律令、ナショナリズムと文明開化、それぞれの葛藤と融合を見いだし、まったく新しい日本古代史を組み上げ、提示する。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
こぽぞう☆
14
図書館本。ほかの読み手さんも書いているけど、文体が統一されていないのが、すっごく読みにくい。しかし、内容は面白かった。久しぶりに夜更かしの日々。表題を反映した内容だけでなく、筆者の「古事記」「日本書紀」の再解釈が展開する。ところで、持統天皇の「持統」、筆者の解釈からすると、すっごくわかりやすい諡号だと思うんだけど?2018/03/12
なおこっか
5
古代の建築遺構と『日本書紀』を中心とした文献を擦り合わせて歴史を読み解く着眼点が面白い。特に仏教の受容が進み古墳時代が終焉する本書前半。仏教伝来もとである朝鮮半島や中国(唐)との関係もあわせ考慮し、建物造営は百済で配置は高句麗流という飛鳥寺ハイブリッド説、百済大寺が大陸方式を意識しつつ独創性高い伽藍であった点等、強く興味をひかれた。が、蘇我本家関係者の方ですかと思うレベルの馬子贔屓から、次第に文献根拠の推察が中心になり、天智帝の大津宮以降は伊勢神宮以外建築はほぼ語られなくなってしまい、めちゃ尻すぼみ感。2018/08/30
Yoshihiro Yamamoto
4
A+ 著者の「法隆寺の謎をとく」も面白かったけど、この本は古事記をきちんと踏まえた上で、著者の独自の見解が幾つか見られ、それがいちいちもっともで、さらに興味ふかい本であり、興奮の日々を過ごした。この本が契機となり昨年末から正月にかけて、磯城・三輪といった飛鳥以前の都を訪ねたり、百舌鳥・古市遺跡群を回ったりと、実地の見聞も広められた。①非蘇我系と蘇我系の大王の争い、②乙支の変の首謀者は皇極と孝徳、③天武は皇極の連れ子で、天智よりも年長、④持統が孫に皇位継承するために、天照大神→ニニギ(孫)への神話を創る。2018/01/11
Eiji Nanba
3
なかなかの大著。最近、権力者と建築物の関係を分析した本を見ることがあるが、こちらは古代の神社仏閣から都までも含めた「建築」から古代史を見つめる。古今を問わず、建築という目に見える具体的事象で自らの力を誇示するのは、共通のことなのだろうか。読み応えあり。個人的にちと残念だったのは、語り口に常体と敬体が混在していたこと。これはちょっと読みにくかったなあ。2018/09/23
のむ
3
講義調のつもりなのか知らないが文章がひどく読みづらかった。それでも興味のあるテーマなので頑張ったけれど、天武天皇=漢皇子説とかいうハイハイ手垢手垢ってかんじの俗説が出てきてからは完全に冷めて、寒々とした思いでナナメ読み。小説風の情感たっぷり(のくせに、「ではないか」が続き退屈)な語り口が一層寒い。厚めの本だが、面白く読めたのは法隆寺焼失放火説くらいかな。2018/07/30
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