小学館文庫<br> ポケットに物語を入れて

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小学館文庫
ポケットに物語を入れて

  • 著者名:角田光代【著】
  • 価格 ¥737(本体¥670)
  • 小学館(2017/04発売)
  • ポイント 6pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784094064124

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内容説明

〈本〉が〈物語〉が、私たちを呼んでいる。

《新刊書店で、あるいは古本屋で、作者も作品名も聞いたことがないのに、興味を引かれる本に出合ったとする。その本は確実に私を呼んでいる。手にとってしまう。レジに持っていってしまう。帰りの電車のなかで読み出して、びっくり仰天する。著者もタイトルも知らなかったことが不思議に思えるほど、自分にぴったんこの本なのだ。》
ネットよりもリアル書店を愛する著者が、心に残る本の数々を紹介する見事な読書案内。
宮沢賢治・太宰治から開高健・池澤夏樹に始まり、佐野洋子・山田太一、そして江國香織・井上荒野まで、「思わず読みたくなる」名エッセイ50篇を収録。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

じいじ

84
ネットの書店でなく「町の本屋さんが好き」という著者に一層の親しみを感じます。そんな角田さんが、読み手の立場で書かれた「読書ガイド」です。幼い頃からの本好きが、うかがえる面白いエッセイです。「失礼を承知で、愛と尊敬を込めて…変なおっさん」と角田さんが紹介している、田中小実昌んのエッセイが無性に読んでみたくになって、本屋に注文してしまいました。読みはじめたら、読みたい本がどんどん登場します。せっかく先般、断捨離したばかりなのに…嬉しい悲鳴です。2022/05/25

nico🐬波待ち中

82
角田さんによる読書案内。角田さんの本の「感想文」は一冊物語を読んだ気分になる位、読んでいて唸るものばかり。たまたま読んだ文庫本の最後に、思いがけず角田さんの解説が載っていると嬉しくなってしまう。その位角田さんの解説は本文とはまた違う楽しみを私にもたらしてくれる。物語を読んでいて感じる、言葉にできない深い余韻。物語に正解なんてない。でも正解よりも遥かに巨大な豊穣がある!角田さんの本や物語に対する愛をひしひしと感じられる文章だ。今回も角田さんのお陰で読みたい本にたくさん出逢えた。2017/04/12

佐島楓

72
書評集。変わらぬみずみずしい感性と、平易な言葉で鋭い指摘をなさる小説と同じ視点をお持ちになっている。既読の本もまだ出会っていない本も、読んでみようという気持ちにさせてくれる。2017/04/09

のぶ

69
他の人の書いた本の文庫での解説や、新聞のコラムで掲載された文章を集めたもので、ここで紹介されている本で、自分の読んでいる本はほとんどなかった。そんな内容のわからない本の解説であるが、恐らくこれらの内容は核心をついていると思う。それだけ文章がしっかりしていて、とても説得力のある文章だからそう感じるのだろうが、これがプロの作家の筆力だろう。だから未読の本を、たかが数ページだけの文章だけど、これらの本が読みたくなる。自分もこうしてレビューを書いているが、そのお手本になるような内容だった。2017/05/31

だまだまこ

49
角田さんの様々な本の紹介や解説がまとめられた1冊。今までどんな本と出会ってきたのか、その本と出会ってどう感じて、どんな影響を受けたのか、角田さんと語り手との心の対話が綴られている。本との出会いって、本当に素敵だ、と改めて感じる。南国で熱にうなされてた話や、忘れていた本(の関連本)と古本屋で再会する話など、「さがしもの」に出てきたエピソードもあり、それ実話だったんだ!とニヤニヤ。角田さんの目線を通した読書の世界はとても瑞々しくて、普段読まない作家さんの本もとても魅力的に映った。読みたい本がまた増えた。2018/06/04

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