内容説明
小堀遠州の生きた時代は、後水尾天皇を中心とし、茶の湯では、千宗旦・金森宗和・小堀遠州、生け花では池坊専好、儒学では石川丈山・林羅山、禅では沢庵宗彭、書は寛永の三筆(近衛信尹・松花堂昭乗・本阿弥光悦)、美術では、俵屋宗達・狩野探幽・野々村仁清などがいて、まさに文化が花開いた時代だった。当時の建築物としては桂離宮・修学院離宮・日光東照宮などがある。
その時代に、幕府の作事奉行として、デザイン等を仕切っていた小堀遠州の人物像は、意外に知られていない。本書では、茶陶研究の第一人者である著者が、当時の茶会記や、周辺の記録を分析し、その考え方や人物像を明らかにしていく。草庵の囚われを排除し書院を茶室にして、端正な品格を生み出し、また中国、朝鮮半島、オランダに焼き物を注文するなどその美意識の高さはいまなお注目に値する。千利休、古田織部と並び称されるまでに新しい茶の世界を切りひらいた芸術家・小堀遠州の美意識とは。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
なをみん
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ちょっと綺麗さびの話でも。と思って読んでみたら利休本では意外と読むことの少ないお庭とかお道具とかお点前とか、かなり具体的すぎる茶席の話題がじっくりと満載。あらためてやっぱりそういえば茶道の現実ってそんな話だけど茶筅通しってもしかしてホントは無かったのか?とか気になるけれど、お濃茶を亭主から飲んでたとかは意外と納得かも。師匠の織部はもちろん、紹鴎や同時代の宗旦との関係も興味深かった。2024/04/01
マナッティ
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綺麗さびの小堀遠州を知りたくて手に取った一冊。 内容は専門的で読みにくいながら、千利休、古田織部との比較は分かりやすかった。 茶は芸術であるが故に独自の価値基準を示し評価される必要がある。 小堀遠州も利休、織部同様のはずだが、書物が残っていないことが現代の名声に大きく響いている。2023/02/17




