ファミ通文庫<br> トリア・ルーセントが人間になるまで

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ファミ通文庫
トリア・ルーセントが人間になるまで

  • ISBN:9784047346338

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内容説明

病に伏した父を治す秘薬を手に入れるため、兄の特命によりサルバドールとの取引に臨んだジンドランの第二王子ランス。そこに現れたのは、抜けるような白い肌と銀色の髪、深く青い瞳を持つ美しい少女トリア・ルーセントだった。自らを「薬」と名乗る彼女とともに王都マキシムを目指すランスだが、トリアの護衛であるロサに「トリアに恋をさせて欲しい」と懇願され――!?
その身に救済を宿した少女トリアと小国の王子が辿る、ドラマチックファンタジー開幕!

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

まりも

46
その身に救済を宿した「薬」の少女トリアと、小国の王子であり庶子のランス。二人の恋を描いた物語。うん、これは良い。自らを「薬」と言い感情を見せない少女トリアが、ランスと交流を深めていく内に少しずつ人間らしさを取り戻していく姿はとても良かったです。二人が不器用なりに距離を縮める一連の過程も初々しくて素敵でした。終盤の展開は若干詰め込みすぎな気もするけど、こういう優しくてあったかい気持ちになれる作品はやっぱり良いですね。ファンタジーとボーイミーツガールを上手く組み合わせた綺麗な物語でした。次回作も期待。2017/04/30

よっち

39
病の父王を治す秘薬を手に入れるため、兄の特命でサルバドールを訪れた第二王子のランス。自らを薬と名乗る美少女トリアと護衛ロサと共に王都マキシムを目指すファンタジー。浮世離れしたトリアに戸惑いながらも共に旅するうちに惹かれてゆくランス。徐々に明らかになってゆく「ルーセント」の特異性と過酷な運命。宿命と自覚してゆく人間らしい想いに心揺れるトリアと、何とか救おうと奔走するランスに王家を巡る秘密も絡む展開にはハラハラさせられましたが、紆余曲折の末に迎えた二人のこれからを予感させる初々しい結末はなかなか良かったです。2017/04/27

かんけー

25
メンバーさんのレビューを見て興味が湧いて♪トリアとロサの主従関係が読み進めて行くとアッと驚く!?逸れにも増して、女性好きの主人公てのはラノベ的には珍しくも面白いと。草食系で鈍感でそれからえ~っと?(笑)ランスがその気に成っても?トリアは??と(^_^;)其れが何度か続くと心折れるよね。伏線の回収も上手く成る程そう云う事と意味だったのね?と(^.^)ランスと同じに読者は兄と姉に上手く騙されたと?ラストで国王がゴニョゴニョはおいおいと思ったケド?ま、BAD END じゃないのでいんじゃねと♪面白かったです♪2017/05/05

ツバサ

21
デビュー作のリンドウに続き、こちらも手堅くまとまっていた。悪いとは思わないが、もう少し物語に起伏をつけてほしいかな。面白いのに評価されないのは焦れったい。現代青春もの、そしてファンタジーと続き、次は一体どういう題材を取り上げるのか期待したい。2017/05/01

たこやき

17
自らを「薬」という少女・トリアがランスと旅をし、彼女を「人間」として扱うランスにより人間らしくなっていく物語。話の流れ自体は決して目新しいものではないのだけど、結構、シリアスな設定がありつつもその心情の変化が丁寧に描かれており、ボーイ・ミーツ・ガール作品として十分に楽しむことができた。ただ、ランスの王位継承権とか、あの辺りは唐突だし、あまり主題にかかわらない感じがするので、何で入れたのかよくわからなかった。2017/09/10

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