内容説明
山口組最高幹部だった竹中武は、兄・竹中正久(山口組四代目組長)が殺された「山一抗争」の政治決着を嫌って山口組を離脱。山口組を誰より愛しながらも敵に回し、孤立無援で闘い、そしてついに敗れなかった。長いものに巻かれず、堅気を泣かさず、ただ己の信じた「筋(すじ)」にこだわり続けた。本書は「最後の任侠ヤクザ」とも言われる竹中武の生涯を、初公開となる本人の肉声ビデオと最新証言でたどった本格評伝である。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
CTC
11
講談社新刊。山口組四代目竹中正久の実弟、竹中武は08年3月に死去。今回ほぼ同じタイミングで、山平重樹が武氏を描いたもの(小説の形態らしい)も徳間より刊行された。何かが解禁されたんでしょうなぁ。 本書は『実話ドキュメント』の初代編集長が本人の話や竹中組直参などの関係者から聴いた話を纏めたもの。竹中組と云えば、山一・山武抗争。前者の最大功労ながら山口組から離脱し、絶縁処分もないまま徹底攻撃を喰らった。反撃はせず、一本独鈷で残った。 しかし本書の読みどころは5代目体制の実像と二代目竹中組成立経緯ですな。 2017/05/21
JUN PRESS
5
小生が、撮影した写真を使って頂きました。感謝!2017/04/25
Yasu
1
なかなか面白かった。2021/06/05
どらんかー
1
本物の任侠の人 こんな生き方は出来ないからこそホントに凄い人だったんだと思う2019/11/26
坂田 哲朗
1
講談社から出ています。こうした実録ものは人によって様々な読み方があるのだと思います。竹中武氏は「後継者を早く決めてくれていたら兄貴みたいな問題(一 ・二六事件 )は起こらなかった。田岡のような人間でも、ひとたびトップに上がると、次の代に備えるという気持ちを忘れてしまいがちになるのか」と語ってもいたようです。裏社会のようにフィジカルな抗争に発展しなくとも、こうしたことは一般社会の近代化されていないコミュニティーにおいてはあり得ることだと思います。2017/08/06