角川文庫<br> 初恋は坂道の先へ

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角川文庫
初恋は坂道の先へ

  • 著者名:藤石波矢【著者】
  • 価格 ¥660(本体¥600)
  • KADOKAWA(2017/04発売)
  • 桜ほころぶ!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~3/30)
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  • ISBN:9784041056141

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内容説明

小学校の教師をしている25歳の研介。ある日、恋人の品子に一冊の本が届くと、彼女は失踪した。本の贈り主は品子が以前話していた「忘れられない初恋相手」なのか? 場面は変わり、中学2年生のしなこは敬愛する小説家、日向の家に通っていた。日向には、海人という不登校の孫がいる。彼は本をばらばらにする謎の行動をしており、その取っつきにくい性格に初めは馴染めなかったが、徐々に交流を深めていく。

〈選考時のコメントより〉
●僕はこの物語を読んで感じた気持ちを形容する言葉を知りません。ただただ、ジタバタするほど面白かった。そして泣いていました。この物語が大好きだと世界中に叫びたくなりました(35・男・書店員) 
●どこにでもいる、特別に何か持っているわけでもない登場人物、なのに一人一人が生き生きとしていて、しっかりと心に残る(32・女・書店員) 
●『本』というものは、人を結びつけたり人の心を救ったりするすごいものだということが、まっすぐ書かれていて嬉しくなりました(36・女・書店員) 
●ありきたりな恋愛ものかと思いながら読んでいたら見事にだまされた。辻村深月や朝井リョウを最初に読んだ時を思い出した(28・男・書店員) 
●それぞれの世代がそれぞれの視点で風景を見つめ、生きている。眼差しが優しく、未来が明るく感じられた(36・女・公務員) 
●読み終えた後に、不器用な自分を少しだけ好きになれた気がする。(29・男・販売業) 
●やられた!と声に出してしまいました。私も小説を読んで励まされ本のおかげで出逢えた人もいます。感情移入して夢中で読んでしまいました(18・女・高校生)

第1回ダ・ヴィンチ「本の物語」大賞〈大賞〉受賞作に、文庫化にあたり短編「かなたの小説」を収録。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ももんが

48
★★★★☆ある日、彼女の元に一冊の本が届き本とともに彼女がいなくなる・・・ いい意味での騙された感、「本」が人と人とを結びつけてくれる。こんな運命に羨ましく改めて「本」の魅力に引き込まれました。2017/05/14

よっち

29
結婚に対して煮え切らない教師・研介の恋人品子が、謎の男から届いた一冊の本をきっかけに失踪し連絡不通に。並行して中学生しなこと海人出会いが描かれるふたつの物語。彼女とのやりとりを思い出したり、告白された同僚の問題に巻き込まれながら、改めて品子への想いを自覚してゆく研介。一方でしなこと海人の初々しいやりとりや、品子の運命の出会いという言葉に不安を煽られますが、失いたくない大切なものにはやっぱり行動起こさないとですよね。意外な展開にやられたなと思いましたが、爽やかな読後感の物語でした。巻末の短編も良かったです。2017/08/03

あおでん@やさどく管理人

24
大人の交際と中学生の青春が交互に描かれる。「小説」をめぐる要素もあり、謎が解けた時には心地よさがあった。収録の短編も「小説」をめぐる物語。表題作とテイストはかなり異なるが、完成度は高い。2017/08/19

波多野七月

14
こんな「やられた!」なら、むしろ大歓迎だ。一冊の本が届いた日に、彼女が失踪した。その姿を追い求めるうちに、彼女の「忘れられない、初恋の相手」が浮かび始める。もう一人の語り手である、本を読むのが好きな中学生の少女。少女は、近所に暮らす小説家の家で一人の少年に出会う。少年は、何故か本をばらばらにするという奇妙な行動をしていた。本がどんなふうに人の心を結びつけてくれるのか、それを教えてくれた作品でした。誰かを好きになったときの思いが、真っ直ぐに胸に響く。第1回ダ・ヴィンチ「本の物語」大賞受賞作。2017/06/08

なみ

11
ある日、研介の恋人である品子が失踪してしまう。 原因は、1冊の本と忘れられない初恋。 視点を変えて進んでいく物語。 品子たちの淡い初恋が、少しずつ姿を現して──。 全体的に爽やかでした。 あと会話文のリズムが好きです。 短編の『かなたの小説』もよかった。いびつな形の愛が、どうしてか、すごく綺麗だと感じてしまいました。2020/04/05

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