内容説明
古典的な微積分の基礎課程を、見晴らしのきく小高い現代的な立場から眺め渡した、読みきり22講義。「不等号と論理」「極限と連続」「実数の基本性質」に始まり、「指数関数と三角関数」「収束の一様性」「曲線と曲面」を経て「複素変数関数」「フーリエ変換と超関数」「偏微分方程式」に至る、解析学メインルート。講義の最中、時折もらす森一刀斎のつぶやきは、濃い霧の中を行く初学者にとって、そのむこう、ゆるやかに広がる景色と地形を髣髴とさせる。「そうだったのか!」とひざを叩かせる、解析学の秘伝公開。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
オザマチ
11
再読。積み上げ主義でなく、エエカゲンに学んで困ったら見直すのも手か。2024/10/01
オザマチ
11
語り口が独特で、副読本として読むと大変面白い。数学とは直接関係ない、当時の大学の様子を語る部分もあります。2020/02/07
オザマチ
8
再読。Γ関数とΒ関数のあたりはなるほどと思った。2023/07/16
ウオオオオオ
1
あまり読み込んでいない。フーリエ級数とルベーグ積分、ヒルベルト空間が何やらつながっていることは知らなかった。2019/02/12
とみー
1
再読。定理の羅列的な教科書が多い中、考え方そのものだったり何故そうなるのかだとか、より深い分野への示唆なども書いてあります。計算を羅列するのではなく、語り口調な副読本です。内容はやさしいので大学に入学してすぐのときに読むべき一冊だと思います。2016/11/20