文春e-book<br> 井上ひさしから、娘へ 57通の往復書簡

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井上ひさしから、娘へ 57通の往復書簡

  • 著者名:井上ひさし/井上綾
  • 価格 ¥1,324(本体¥1,204)
  • 文藝春秋(2017/04発売)
  • ポイント 12pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784163906294

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内容説明

父から娘へ、そして次代へーー

いまなお遺された多くの小説、戯曲が人々を魅了し続ける井上ひさし。
没後7年を前に、ご本人の言葉が、単行本未収録の手紙という形でよみがえります。
井上さんには、千葉県市川市に格別の思い入れがありました。
本書は、「月刊いちかわ」というタウン誌上で、次女の綾さんと5年にわたって
交わされた往復書簡です。

父:手紙の形をとりながら、わたしの小さかったころのことをできるだけ
正確に書くことにしようと、思い立ちました。
娘:ここには小さい頃の父もいて、父の父や、父の母のマスおばあちゃんもいます。
青年期の若い父もいます。・・この「往復書簡」は、亡くなる5ヶ月前まで、
息苦しさや、体力もなくなっていく中で、三人姉妹のまん中の私に書き綴って
くれたものです。

父は、これまで伝えてこなかった自身のことだけでなく、今後何をすべきか、
何をしたいか、と書きます。そして、その言葉に、必死でこたえようとする娘。
あらためて、井上ひさしという作家の、あたたかい、やさしい人間性が伝わってくる一冊です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

kinkin

84
作家7・井上ひさしと二女・綾さんとの間で交わされた往復書簡。氏のまなざし。綾さんのまなざし、読んでみると違うのは当たり前だが共通したところは多いと感じた。なによりふたりは本が好きだ。娘が小学校の頃学校に行くのを嫌がったとき氏は毎日一冊本を読んだら行かなくてもいいよと言ってそれを実践した綾さん。そして人生、本を読めるうちはなんとかなるという話、氏の母のこと、家族のこと、綾さんの悩み他、父から娘へ、娘から父へそれらが私たちにも、あてはまり教えてくれることもたくさんあった。滋味溢れる本だった。図書館本2017/08/11

ひらちゃん

63
タウン誌で連載されていた井上ひさし親娘の往復書簡。父は今まで語ってこなかった過去を娘に綴り、娘は家族と離れ一人となり生き始めた難しい時期のつれづれを書く。そこには育まれてきたものが暖かく語られている。仲の良い親娘だったのだなぁ。と、ほんわりした気持ちで読んでいたら唐突に終わりがきました。父への最後の手紙があとがきとなっていて正直胸がキュッとなりました。綾さんはこの時期はとても辛そうでした。でも本を読むという素敵な事を、お父さんに教えてもらえていたから乗り越えられたようですね。2017/05/23

ヌー

4
作家井上さんが亡くなる前の年までに綴られた、娘綾さんとの往復書簡。文章教室の面もあるが、親子の再確認の書簡でもあったのでしょうか。父、母そしてひさし少年と深い生き方をしてきたDNAが、娘さんと同じように読者へのやさしいメッセージです。 人間の運の話、調和のこと、生きる練習など、いくつになってもなるほどと思います。2017/06/11

はにわんこ

3
娘を思う井上さんが温かくて、もう始めから涙腺が緩みっぱなし。 出勤途中の電車でうさぎの目になり、困った。乗り換え駅で少し落ち着いてから、図書館へ出勤。たくさんの人に読んで欲しい。感動の一冊になった(*^_^*) 2017/12/16

桐葉

2
井上ひさしの父としての深く温かい娘思いの気持ちに感動した。芯の通った生き方を娘に見せてくれるすばらしい手紙。 綾くんと呼ばれる次女も心から父を慕っている。いい本だった。2023/07/02

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