籠蝶は花を恋う

個数:1
紙書籍版価格
¥607
  • 電子書籍

籠蝶は花を恋う

  • 著者名:沙野風結子【著】
  • 価格 ¥660(本体¥600)
  • ダリア文庫e(2017/04発売)
  • ポイント 6pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784861342929

ファイル: /

内容説明

遊郭で生まれ育った詩央は無体な男に買われそうになった時、鼎と名乗る男に助けられた。「三ヶ月後、迎えにくる」という鼎の言葉を信じ、待ちわびる詩央の前に彼はついに現れなかった。実父の月舘子爵に引き取られたものの、劣等感と孤独に苛まれる日々を送る詩央は誕生パーティーで、鼎と4年ぶりに再会する。だが、詩央の出自を秘密にする代償にと、鼎は身体を要求してきて……。 ※本文にイラストは含まれていません

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

辺辺

37
うん、これはやっぱり感性の違いですね。これほど己の好みに合うような作家さんがほかになかなかいない。遊郭と華族の王道なお話なのだが、ストーリー構成がしっかりしている。言葉のすれ違いやら、誤解が誤解を生むやら、そして、物事のタイミングの悪さやらも実にいい味付けになって、とても楽しめました。こういうちょっといじめっ子タイプの(嫉妬に駆られてわざと意地悪しちゃう)攻めも、いじめられっ子タイプの(健気で一途でちょっと卑屈っぽい)受けも大好物よ(ヘンタイ?)特に比喩描写が切なくも美しい味わいのある沙野作品が大好きだ☆2015/04/25

辺辺

17
再読。何から何までパーフェクトにどツボな作品だと再確認。「すれ違い」という「すれ違い」をほんとに上手くまとめている。攻が「蝶」で受は「花」でそこでタイトルの「蝶は花を恋う」か?・・・タイトルまで掛けている処も含めて上手い。は~~~、久しぶりに超絶相性の良い作品に出会った読後感。しかも、読めば読む程新鮮、笑。こういうテイストの作品は他にはなかなか無いじゃないかな?(意地悪な処も悪趣味な処も含めて好み過ぎてヤバい、笑)願わくば、脇キャラのちょっと不幸な彼(中津さんは良い人だよ)のお話もいつか読んでみたいな。2016/06/03

辺辺

13
再読。この作品は本当に大好き。受は「甘い蜜を垂れ流す花」で、攻は「その花を恋う蝶」という比喩表現がピッタリ。身分さ、すれ違い、勘違い、病等々の山や谷があって、ようやっと結ばれるまでの道のりが険しければ萌えが燃え上がるってもんよ。自出が吉原でも、自身を認められれば花を咲かせることができるから、堂々と胸を張って生きなさい。に加え、男同士としての葛藤もあるのだから、萌えずにいられようか?いや、大層楽しんで頂けました。もう、何を描いても私の好みどストライクゾーンな沙野さん。今日はCD聴きながら、お休みなさい。2022/02/10

LIV

12
大正ロマン詰合せセットとでも申しましょうか。この時代の王道が全部一纏めになっている作品なのでベタなものが好きな人にはオススメの一冊。すれ違い恋焦がれる展開も王道で良かった。でもここまで王道路線を貫くなら最後はハッピーエンドじゃない方向性を見たかったかなあ。死にネタでも私は良かったけど…これが一番BLでは難しいからなあ。2011/07/22

スピカ

7
面白かったですね!遊郭で出逢った2人が数年後に子爵・伯爵として再会する、しっとりした大正ロマンの時代もの。初っ端から王道なすれ違いを見せてくれる2人にキュンキュンと!そして終盤の誤解がとける瞬間の、ほぉ〜っとした脱力感はまさに醍醐味。べったり甘い攻め様の包容力も、耐え忍ぶ風情の受けっ子も、王道だけに安定感があり楽しめました!しかし沙野さんの濡れ場は色気があって酔えますわ〜。中津にもいつか報われて欲しいものです◎2011/01/03

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/59214
  • ご注意事項