内容説明
若者の集まる街、東京。そんなイメージは過去のものになるだろう。2015年から25年にかけて、東京圏では75歳以上の高齢者が約175万人増加する。東京圏には医療・介護施設が不足しており、将来、介護施設を奪いあう事態になりかねない。地方の介護人材がさらに東京圏に集中すれば、「地方消滅」に拍車がかかる。東京発の日本の危機を脱するため、地方への移住を含めた解決策を提言する。鎌田實氏らとの対談も収録。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
1.3manen
37
このままでは、全国で240万~280万人のマンパワー不足。介護については、うち38万人が不足(24頁表1-6、24頁)。しかし、放射能の影響を考えていなんじゃないか? 癌、白血病、突然死を忘れているので、そういう人は死んでいくので、死亡数が年々増えるだろうから、そんなに深刻に考えなくてもいいんじゃないか? 巻末データで、南木曽は、過疎地域型で、1人当たり急性期医療密度指数は0.71(全国は1.00)。医療レベル4(全国は1)。1人当たり慢性期医療密度指数は0.41(全国は1.00)。2016/05/24
緋莢
24
2020年、オリンピック&パラリンピックを行う東京。その東京が抱えるリスクは「超高齢化」。2015年から25年にかけて、東京圏では75歳以上の高齢者が175万人増加するが、医療・介護施設が不足している。地方の介護人材が東京圏に集中しては「地方消滅」が加速してしまう。その問題をどう解決するか?論文やルポ、対談でその方策を探る。2016/06/08
金吾
23
身近な問題として実感に迫ります。コミュニティの話は興味深い内容でした。2025/10/06
Nobu A
16
14年刊行「地方消滅」に続き、増田寛也編著2冊目読了。翌年刊行の本著は前著の続編とも言える。若年女性人口の減少及び晩婚化と出生率低下から来る地方消滅と言う冷徹な現実性に焦点を当てた前著に対し、団塊の世代が後期高齢者となり、一極集中の東京で介護破綻を予測する本著。姥捨山と非難される地方移住、移転元と先の両自治体への負担量の不公平がある「住所地特例」等、山積する問題。他方、米国発祥のCCRCが日本でも少しずつ拡大しているのは希望が湧く。鍵は希薄になりつつある人と人の繋がりがあるコミュニティーの在り方だと思う。2022/08/12
あんこ
14
都知事に立候補してる方が『東京消滅』とはどういうことか?と思って読んでみた。軽い気持ちで読み始めたけれど、こんなに深刻な問題だったとは。首都圏の人口データ、将来の予測データが豊富にのっていてとても説得感がある。このまま何も対策を打てなければ確実にパンクしてしまう。本の中でも提言が示されているが、できれば、都ができること、国や地方自治体と連携しなければならないことを分けた上で、はっきりとしたビジョンを出して欲しかった(都知事選までに)。2016/07/24




