内容説明
大量生産に背を向けた型破りの挑戦は、最悪の業績にあえぐ巨大メーカーの片隅で始まった。個人の嗜好に合わせたビールを、つくったその場で飲んでもらいたい! ビールこそ最高の酒と信じる者たちが始めたプロジェクトは、やがて最先端のクラフト専門店として結実する。開店以来超満員の続く店の奇跡を描くノンフィクション。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
baboocon
19
巨大企業のキリンビールから、大量生産の正反対の多品種超少量生産のクラフトビールが飲める場を作る動きが出てくるとは。でも沢山の従業員を抱える大企業だから多様な人材を社内から引っ張って来れるという側面もあるんだろうな。プロジェクトメンバー各々の来歴からクラフトビールの「大聖堂」にかける熱意が伝わってくる文章でとても面白く読めた。スプリングバレーブルワリー、人気でなかなか予約が取れないそうだが一度(美味しかったら何度も)行ってみたい。2017/01/13
Hidetada Harada
15
会社員のプロフェッショナリズム。憧れます。SVB3店目が10月に京都にできるそう。業績好調なのでしょうね。近いうちに代官山に行ってみようと思います。2017/09/06
Ponyo
5
異端児たち…正に自由な発想でやりたいことを楽しそうに形にしていくプロジェクトチームのメンバーたち。業界は違えど、想いを持つことは大事なだと再認識させてくれるストーリーだった。そしてビールは苦手だったけれど、そもそもの作り方とか醸造のこだわりを読んだら、思わず飲みたくなった。代官山、ビール好きを誘って行ってみようかな。ちなみに読書のお伴にはちゃんとキリンのチューハイを選ばせていただきました笑2016/12/03
ココアにんにく
4
クラフトビールと大手。何か矛盾をそれ感じますが、この組み合わせも単一だった日本のビール観を多様化させる功績になっていると思います。消費者の好みは画一的じゃないですよ!クラフトビールが気軽に飲める今の環境には感謝です!以前何度も訪れた滋賀工場を思い出しました。尼崎のホップイン売却の経緯も書かれていた。2017/05/05
Humbaba
4
理念自体は真っ当なものであったとしても、それを実現させるためには様々な準備が必要不可欠である。順風満帆な状況であればリスクを取ることも容易いが、そうでない場合には時間が掛かる計画は潰されやすい。早めに外部に公表することで、既成事実化してしまうのが最も安全に推進する策となる。2017/01/15