内容説明
弱者必衰の新自由主義、打つ手なしの格差社会、過激さを増す民族運動――現代の難問の根底にはすべて宗教がある。「宗教は民衆のアヘンである」と喝破したマルクスの著作を通じて現代の仕組みを見通す、専門知識ゼロからわかるキリスト教神学の超入門書にして白眉。世界宗教の有りようを学び、21世紀と正しく付き合うために!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
みち
25
表題を見て買うと難しくて意味不明では?!私も7割は分からなかったかも?(^^;「ヘーゲル法哲学批判序説」から宗教、キリスト教を理解していく。という感じですが、結論すらも何を言いたいのかくみ取れなかった所が多々ありました。知識人向けの本。佐藤優さんの本なので仕方ないかと(笑)それでも、知らない事を知れて楽しかった!2018/09/28
非日常口
24
レポートのお題も本書は出ているので、取り組んだ方がいい。資本論から神学へ橋渡しする本書は、経済と神学と現代の人間(の病の根源)、言い換えると外部の感覚が希薄になった人は、どこかへ丸投げする方法を失い、自我にその矛先を向けがちになる問題に触れる。同時に世界史を神学という色メガネから見直せ、歴史認識の仕方を増やせると思う。本講義から新潮講座ではさらに1年ほど神学関係を詰めていて、講義を受講し続けてる身からすると、振り返っていかにこの時の講義が練られていたものか実感できた。受講生Fは誰かは言わないw2016/11/19
aloha0307
17
佐藤さん&キリスト教 ということで読み始めたが、表題に反し難解で理解度は半分にも満たないのは残念だった(歳のせいか、脳の問題か 抽象論がますます苦手になっている)。現代に生じる難問の根本にはすべて宗教がある。神・宗教が人間をつくったのではなく、人間が宗教をつくった。宗教は民衆の阿片であると論破したマルクスの著作を通じて現代社会の骨組みを説明しようとされている...あ~難しい(苦笑)2017/08/12
noémi
16
この本、そもそもタイトルから偽りある。「ゼロからわかる」って、私も一応子供の頃から日曜学校通っていたクリスチャンだけど、な~んもわからんかったわ。なぜテキストがマルクスの資本論なのか。まぁ、第一章はそれでもついていけるんよ。キリスト教世界からみたISの情勢みたいな?まぁ、もと外務省主任分析官ですから。しかし第二章に至っては…。この人、わたしみたいなパンピーに解らせようって気はさらさらないよね。カール・バルトとかハーバーマスとかどや顔で出してきてさ。分からなくて結構。もうバカなままでいいです。2018/01/23
trazom
12
マルクスの「ヘーゲル法哲学批判序説」を読み解いた上で、シュライエルマッハー、バルト、ハーバーマスらの思想のエッセンスが理解できるという意味で、非常にいい本だ。でも、この本のタイトルはヒドイ。キリスト教そのものでなく、神学のあり方が論じられているという意味で、「キリスト教」の本ではないし、キリスト教に対する相当の見識がないと理解できないという意味で「ゼロからわかる」はずがない。キリスト教の基本を理解し、更に近代神学の流れを知っている者が、佐藤優さんなりの解説を読むという作品である。でも、内容はとても面白い。2016/12/28
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