内容説明
就活生（絶望的に苦戦中…）の青年・楓は、小学生を助けようとして川で溺れる。意識を失った楓は、蝉時雨の響く謎の場所で「死神」を名乗る男・刑部と出会う。意識を取り戻したとき、楓の手元に残されていたのは、刑部の名刺と『最高の終末を！』と染め抜かれた眼鏡拭き…。上野で刑部と再会した楓は「死神、やってみる気ない？」というとんでもない誘いを受けて……!? 【目次】第一話 死神は上野にいる/第二話 心のこりは何ですか/閑話小品 見習いも上野にいる
目次
第一話 死神は上野にいる
第二話 心のこりは何ですか
閑話小品 見習いも上野にいる
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
もも
66
サブタイトルで何故上野？と気になって手に取りました。就活中の琴寄楓は小学生を助けようとして川で溺れ、死神・刑部と出会う。運良く現世に戻ってこれた楓は、刑部に死神の手伝いをスカウトされるが――。本編面白かったです！刑部と楓のやり取りが良かったです。苦労性だね、楓…。というか名付け理由、お母様…。死という重たいテーマながら、さらっと読めたのは死神達のおかげでしょう。こんなに亡くなる人々の事を真剣に考えてくれるならいいな。刑部の過去とか、楓が番人を撃退できる理由とか、気になる所があるので続編期待してます！2017/05/05
アン
52
『最高の終末を』こんな死神さんだったら怖くないし、こんな旅立ちだったらいいなと死者は思うだろう。死ぬ寸前で助かった楓が、死神業にスカウトされて旅立つ人たちをお手伝い。先輩死神の刑部も謎は多いが面倒見も良く、楓とも良いコンビになりそう。死者にも残されたものにもそれぞれの想いがあり、しんみりしてしまう内容なのにコミカルな二人の会話で楽しめた。楓の死神としての今後が気になるので続編が出ると良いな。2019/02/25
ami＊15
44
たぶん読まないかな？と思っていたタイプの作品でしたが、Web連載のコミカライズで少し気になり、こちらも何となく読んでみました。死後の世界がどうなっているのかは誰もわからない。でもこの物語では生まれ変わりなど死を前向きに描いているようなところがあって、気持ち良く物語を読み進めることができました。過去を振り返ることよりも今やこの先のことを前向きに考えることって大切だと思うけど、自分はまだそれに気付いているようで気付いてないところがあるな…と読んでいて痛感しました。余談だけど上野にもまた遊びに行きたいです。2018/09/21
のんちゃん
35
就活生の楓（男性）は小学生を助ける為、川で溺れ死にかかる。この時、あの世とこの世の間で死神を職業にしている刑部に出会うが、生き返った為、現世に戻る。しかし、その現世で刑部と再会し、死神にスカウトされてしまう。そして、楓は…と言う話。私はファンタジーは苦手だが、この黄泉の国へ誘う死神（怖くないバージョンの方）の話は何故だか好きで興味があり、何冊か読了している。きっと私が黄泉の国やそこに行く過程を信じているからだと思う。彼らが勤める死神旅券発行事務所が普通の会社みたいで笑える。続編もありそう。楽しみだ。2021/08/11
ぐっち
33
川に落ちたランドセルを取ろうとして死にかけた主人公。自分のところにやってきた死神にスカウトされ、死んだ人をあの世に送り届ける仕事に。心残りもライトなネタが多く、こんな風に軽やかだったらいいなと思いました。2019/04/13
