内容説明
ジョシュア・ディレーニー。いったいこの人は何者なのかしら。リリー・アンは、酒びたりで疎遠にしがちだった亡き父が、秘密裏にある男性に送金しつづけていたことを知ったばかりだ。どうやら父はゆすられていたらしい。自分の治療費を削ってまで金をつくり、死んでいった。真相をつきとめようと、ディレーニー家に赴いたリリー・アンは、現れた優しげな青年を見て言葉を失う。すらりと背が高く、たぐい稀な美貌を持つジョシュアは――全盲だったのだ。この人が父を脅迫していたなんて、とても信じられない……。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
糸車
23
真面目で思いやりがあって有能なヒロインは定職にもつかず家族に苦労をかけた父をうとましく思いながらも愛していたのですね。亡くなった父が強請られていたのではと思い、送金していた相手の所へ対決に行くほどに。そこにいたのは事故で全盲になり、幼い甥姪を愛情深く育てているヒーロー。初読み作家さんでしたが良かったです。行き過ぎた使命感を持つソーシャルワーカーさん、悪い人じゃないけど、粗探しをして家族を引き裂くよりどう手助けしたら彼らが同じ家で暮らせるか考えるべきじゃないの？素直で健気な甥姪ちゃんが可愛かった。2018/03/31
mum0031
4
ハウスキーパーのリリーと、作家のジョッシュ。 酒浸りの父親が亡くなり、遺品の中から毎月送金している為替の控えが出て来た。 理由を知るため、ジョッシュを訪ねると彼は事故で盲目になったと解る。事故の原因は、リリーの父親だった。 一目で、最愛の人となると思ったリリーと、声を聞いた時から愛し始めたジョッシュ。 まぁ‥そんな事あるのかしら？2018/12/05
ふじこ
3
面白かった！目の見えない男性とその原因を作った男の娘のお話。ヒーローの甥と姪が可愛い。ヒーローがヒロインの父親の正体を知ったときはハラハラ。怒りに任せて出て行け！とは言わずに、ヒロインのことを自分できちんと調べにいくところが◎★★★★☆2018/04/08
