ハヤカワ文庫JA<br> 楽園の知恵

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ハヤカワ文庫JA
楽園の知恵

  • 著者名:牧野修【著】
  • 価格 ¥814(本体¥740)
  • 早川書房(2017/03発売)
  • ポイント 7pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784150308957

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内容説明

夢を見ない理由、死体に似た街、腐敗してゆく自分、地下室で蠢く父、時の王国におわす神、娼婦工場の太った女、演歌と神秘主義の密接な関係、妄想を媒体にする言語人形――現実の皮が剥がれたときに見え隠れする幻覚妄想恐怖戦慄神秘奇蹟を、ヒステリーの治療過程に見立てて並べてみせた、凄絶作品集。『傀儡后』で宇宙的悪夢を描いて日本SF大賞を受賞した牧野修が虚空の果てに見いだした、甘美なる知恵に耳を傾けよ!

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

miroku

20
牧野修的狂気の幻想を堪能。やはりこの人はちょっとオカシイ♪2016/06/07

ささやか@ケチャップマン

12
圧倒的な狂気と才覚に基づいて書かれた傑作短編集。引っ越しする際、餞別で人にあげてしまっていたのをようやく再入手して再読。最悪の形で「ここではないどこか」に行ける【いつか、僕は】、目が回るような異世界【踊るバビロン】、時間を崇めた国の興亡【バロック あるいはシアワセの国】、演歌と神秘主義を合体されたウルトラC【演歌の黙示録】、かつて宇宙的人気を博した芸人の矜持を示したSF【或る芸人の記録】等々。やっぱ牧野修は凄いなあ。濃密な読書をしたい人で、エログロシュールなんでもこいなら確実におすすめ。大好き。2020/03/20

しろ

12
☆5 どうレビューすればいいのか全く分からんけど、すごい短編集だった。いちおうSFなんだけど、話の筋自体はかなりキワモノ。思想や哲学感がSFっぽかったかな。解説が平山夢明なのも妙に納得する感じ。こういうのを読むとSFが自由な表現方法で、人間の本質を描くことができ、純文学に近いと感じる。奔放で幻想的な作品ばかりだけど、なぜかそこに人間性や精神、時間をも描きだそうとしているのがわかるような一冊だった。2012/06/11

策太郎

10
知人に勧められたのを契機に読んでみた本書。そしてその世界観に圧倒された、正直最初はなんなんだ?という状態だったが、その話をかみ砕けるようになってから一気に面白さがわかった気がする。好きだったのは「そして、僕は」2017/05/29

浅木原

7
『忌まわしい匣』と同系統の、しかしあっちよりディープな奇想短編集。あっちが牧野修の博覧会場なら、こっちは「牧野修がお好き? 結構、ではますます好きになりますよ」という地下の特別室とかそんな感じ。間違っても牧野修を知らない人には薦められない。収録作では「インキュバス言語」と「演歌の黙示録」が飛び抜けて馬鹿馬鹿しくて素晴らしい。「踊るバビロン」と「逃げゆく物語の話」は長編で読みたいかな。それにしてもやっぱり牧野修は頭おかしい(褒め言葉)。2012/06/28

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