内容説明
人生の醍醐味は0と1の間にある。人気解剖学者・養老孟司、「本人伝説」の南伸坊のエッセンスが凝縮。
何事もデジタル化され便利になった反面、人間が生きづらくなった世の中で、楽しく生きるにはどうしたらいいか。
宗教、哲学、アート、自然科学など、多岐なテーマを織り交ぜながら、明るい老人二人が現代社会に警鐘を鳴らす。
思索が深まる爆笑対談第2弾。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
canacona
20
お二人とも、楽しそう。対談をまとめたものなので、普通の作品よりも素の養老先生のひねくれた毒のある性格がより強く出てます。全て正しいというわけでなく、それも含めて面白かった。読んでいると自分が自分でない気がしてきます。水を飲みたい、と思う前にはもう、水を飲みたいと考える方向に脳は動き出してるって。いわば思考は後出しジャンケン。そして、今現実に起こるだろう(今までもあっただろうけど)命の優先順位の話も。総合的に一番見込みのある人から助ける。どれが正解という話じゃなくて、そういうことがあるってことを知っておこう2021/01/07
ジュースの素
11
本の半分過ぎから虫の話になると、俄然イキイキする養老氏が可笑しい。夜に読んでいて大爆笑してしまったのが、トゲトゲと言う虫で、その中にトゲの無い奴がいて、トゲナシトゲトゲ。更にその中にトゲのある奴がいて、トゲアリトゲナシトゲトゲ。笑 その他にも虫の話は多く生態が分からない物だらけ。幾つになっても大好きな物があるって何と素敵なことか!2018/04/15
toshi
10
対談集。 相変わらず独特の視点とユニークな思考で、笑わせて、考えさせられて、楽しませてくれます。2017/05/10
田中峰和
5
前作が好評だったのか1年で続編が出たシリーズ。今回は超がつく。対談の多い養老だが、準備は全くしないことが自慢。それでは、とりとめもない話が続くのもしかたない。十歳下の南伸坊も70歳、立派な老人である。真面目な伸坊は、話題のために絵の資料を持参する。西洋と東洋の絵画の発達過程の違いを解説する伸坊の知識には驚く。西洋の絵が写実的なのは、光学装置で映ったものをなぞって写し取っていたから。日本の絵師は頭の中で読み取ったものを描いていたのに、洋画の真似をしておかしくなった。老人の壁と無縁だが後学のためになった。2017/07/14
まゆまゆ
5
70歳を超えたお二人の対談集。0と1で決められてしまうデジタル社会、一日一日を新しい日と感じて生きる感覚を失い、同一化へと突き進む日本、世界でいいのか。0と1の間にある無限大のことに目を向ける感覚こそ豊かに生きるための秘訣とも思える。2017/05/25