内容説明
舗道にはザロッティの板チョコが、空一面にはとろりと溶けたクーベルチュール・チョコレート。スシャール・トブラーのミニチュア・ミルクチョコレートを手に、何もかもがチョコレートでできた街を走り抜けるマリリン。チョコレート中毒症のシュールな世界を描いた表題作を含む甘くせつない6つの短編集。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ごま麦茶
5
短編集。チョコレートのつくタイトルに惹かれて手に取りましたが、やはり1番印象に残ったのは表題の『チョコレートの休暇』でした。チョコレート中毒になってしまってシック・センターに通うマリリン。チョコレート中毒…チョコ好きとしては他人事じゃなく怖いです。全体的に物悲しいような、寂しげな、ほろ苦な雰囲気の本だった気がします。2025/05/16
KGMANHOLE
0
山川健一著短編集。再読は2回目です。忘れていた・! 正直ファンでもこの短編集はきつくなることを。どの短編にも独特な女の子が出てくる、「チョコレートの休暇」は面白い、はじめこれでもか!と色々なチョコが出てくる、依存症から施設・・・。わたしは終わりの頃にはこのチョコが樹脂におもえてきた。そんな倦怠感がそれぞれの短編にトロンと流れる。違ういみでは合う人には合いますよ子の世界。2011/03/08