内容説明
映画の街・尾道に佇むレトロな映画館『名画座パラディーゾ』。職場で窃盗の濡れ衣を着せられた瀬川悠人は、偶然、若き支配人・朝霧千映と出会う。千映は、あっさりと窃盗事件の真犯人を言い当てる。千映には映画への愛情だけでなく、映画鑑賞で鍛えられた天才的な洞察力と推理力があった。『パラディーゾ』で働き出した悠人は、千映とともに映画にまつわる奇妙な謎を解いていく――E☆エブリスタ発、大人気キャラクターミステリー!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
hirune
35
【Kindle】ビブリア古書堂の映画バージョンという感じでした。映画館のオーナーで映画のために人生を捧げる勢いの千映さんと失業して宿無しになって千映に拾われスタッフになった映画に全く興味がない悠人。映画に絡めて色々な謎を解くんですが、解決する問題がちょっと重めでした。映画の話が楽しいし2人の仲がどうなるか気になるので、続編があれば読みたいな。2022/01/17
那由多
26
濡れ衣を着せられ仕事を辞めた瀬川は小さな名画座に再就職するが、若き支配人はとんでもない推理力を持つ映画狂だった。ビブリア古書堂の映画版ですね。映画好きが謎解きする系でよく取り上げる映画作品が他と違って、ありきたりじゃないのに有名作っていうのが良かった。ただ映画部分に、もっと観たくなるアピールが欲しかったかな。2022/01/04
よっち
26
職場で窃盗の濡れ衣を着せられ解雇された瀬川悠人が、偶然、映画の街・尾道のレトロな映画館『名画座パラディーゾ』若き支配人・朝霧千映と出会い、一緒に働くようになって周囲で起こる様々な事件を解決してゆく物語。映画を偏愛し語り出すと止まらなく一方で、天才的な洞察力を持つ千映。そんな彼女に助けられ、特に映画に興味がなかったのに共に働き影響を受けてゆく瀬川。いくつかの登場人物の要素にやや唐突な感はあったものの、全体としては千映が定番作品を語りつつ解いていく日常の謎解きは、なかなか面白かったんじゃないかと思いました。 2016/08/06
よっしー
15
図書館で見かけ、手に取りました。とりあえず、瀬川の働いていた職場にイライラでした。疑わしいだけで犯人扱い…かと思いきや、真犯人が分かると掌を返して歓迎する。野宿覚悟で啖呵を切って辞めて正解です。最も、新たな職場でも金銭面的には日々の生活を考えたら苦しいのでしょうが、本人は楽しそうだから良いのかな。映画と謎が絡むお話、出てくる映画も知っている物が多かったので楽しく読了しました。2025/01/26
きょん
15
日常の謎系で、映画マニアの女性と動体視力が特技の青年のキャラミス。それなりに謎は解決されてるし、アンハッピーではないんだけど、どれも被害者が加害者を告発しないのが何だかすっきりしない。2016/06/30