内容説明
『ダ・ヴィンチ・コード』、『ミレニアム』シリーズ、『フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ』――。ベストセラーが売れるのは偶然なのか? それとも黄金の法則が存在するのか? テキスト・マイニングと計量文献学の最新技術を駆使して読者を魅了する秘密のDNAを明らかにした、文学界騒然の注目作。
……andやdoという単語が、ベストセラーではそうでない本にくらべて2倍の頻度で登場する。一方、veryやpassionの使用頻度は半分程度だ……『フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ』を分類してわかったことは、BDSM(性的虐待に対する嗜好)は確かに刺激的かもしれないが、それ以外の要素は決して奇異なものではない。鞭や目隠しはカムフラージュであり、コンマや動詞の使い方にいたるまで、ベストセラーの何たるかを深いところで理解している作家が物語を紡いで大成功を収めたケースにほかならない……。(本書より)
「人間の創造性の秘密の一端を、データとアルゴリズムを武器に説き明かした」――解説 西内啓(統計家)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
はるき
41
売り手からみたら、何が売れるか科学的に分析したい気持ちは分かります。でも、そこに的を絞ると読み手はツマラナイんです! ニッチを応援したい私です。 興味深く読みましたが、怖くもありました。2017/09/11
くさてる
23
NYタイムズのベストセラー入りをした作品を分析することにより、売れる為に必要な文章や構成はなにか?を明らかにした一冊。面白かった。多くの人が読みたいと手にとる作品にはそれなりの理由がある。明かされたその真実は私にとっては納得いくものでした。もちろん読書好きとしてはそれだけの要素で本を選ぶわけではないのだけど、たくさん売れるということはそれだけ多くの人を魅了する要素を秘めているので、それを無視してはいけないと思った。巻末のリストは未読の本ばかりだけど読んでみたくなりました。2017/05/24
izw
17
ベストセラーとそうでない作品は何が違うのかを判別する2800の特徴量を探し出し、かなりの制度で売れるか売れないかを判別できるシステムを作ったという。トピックの構成、感情の起伏、文体、登場人物のキャラクターがキーとなる、と聞くと、当たり前のようだし、これまでもよく言われてきたようにも思えるが、それをニューヨークタイムズのベストセラーリストを元に数千冊のデータから定量的に測定した結果であることが凄い。今後は、その判別が時代や文化圏による違いがないか、あるいは普遍的なものかの研究を期待したい。2017/06/20
Moca
13
どうやったら、本を売れるのかを明確し、コンピューターで小説を読みこみ、どの文章で小説を売れるのかを統計している。アルゴリズムに寄って、どのくらい売れる確率と文章や内容の良さを判決しているのである。また、売れそうな本で、ベストセラーとしてタグ付けられているのである。ベストセラーになる確率は80~90%にかけてなるらしい。コンピューターは我々のように本を読むことが出来ないが、“コンピューターにできるのは、インプットされた情報を受け入れ、その情報を文字、コンマ、単語、文、章などに分解して分析すること”である。2020/02/08
yutaro13
12
ベストセラー小説500冊とあまり売れてない小説4500冊のテキストデータを分析してその違いを明らかにする。違いがわかってもベストセラー作品を書けるわけではないが、その研究成果はなかなか興味深い。あくまで米国市場が対象なので注意。ちなみにコンピューターが選ぶ過去30年の中でのベスト作品は◯◯とのこと。もったいぶらずに書くと、エマ・ワトソン主演で映画化もされた『ザ・サークル』だ。気になったのでいつか読んでみたい。なお、統計学のベストセラー本で有名な西内啓氏による解説は、本書の要点と課題がまとめられていて有用。2018/05/30
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