田舎のパン屋が見つけた「腐る経済」 タルマーリー発、新しい働き方と暮らし

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田舎のパン屋が見つけた「腐る経済」 タルマーリー発、新しい働き方と暮らし

  • 著者名:渡邉格【著】
  • 価格 ¥869(本体¥790)
  • 講談社(2017/03発売)
  • ポイント 7pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784062817141

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内容説明

パン屋になって考えた。劣悪な労働環境のおかしさ、腐らないパンのおかしさ。ならば自分は人と違うことをしよう。「菌本位」のパンづくり、そして働いただけ、働く人に還元できるパンづくり。そのために、よりよい場所を求め、岡山県・勝山へ。資本主義の未来は、この本に詰まっている。文庫化に際し、さらにビール造りの場を求めて鳥取・智頭町へ行ったその後の話も掲載。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

はっせー

96
腐る経済。タイトルからしてどんな本だろうと感じたが読んでみて納得。現代の食品は腐らせないように色んな添加物を入れる。そして腐らせないものがもう一つそれはお金である。この2つが相まっていまの資本主義の中にある食品を批評している。著者の渡邉さんはこの逆を行くパン作りをしている。その軌跡をまとめたのがこの本である。添加物などを一切使っていないため時間が経てば腐ってしまう。そのため値段が高くなってしまうがこれも働く労働者の労働力が低下しないためにしている。腐るために頑張る姿に胸が打たれる本になっている!2022/07/23

アキ

83
腐らないという現象は、自然の摂理に反している。本物の天然酵母でパンを作るのがそんなに難しいことだとは知りませんでした。酒種を使って発酵させる「和食パン」いいですね。マルクス「資本論」の資本主義経済の利潤とミヒャエル・エンデの腐らないカネを身を持って経験し、「腐る経済」を実践している。その柱は4つ「発酵」「循環」「利潤を生まない」「パンと人を育てる」であると。地域の農とともにあるパン屋さん。現在は鳥取・智頭町で地ビール事業もされていて、パンも東京で購入できるらしい。タルマーリーのパン、是非食べてみたいです。2020/05/04

さきん

33
勉学上手くいかず、就職もせずブラブラしていた著者が農学部から農や貨幣経済の外れの世界に触れることで、豊かさとは、生きるとは、食っていくためとは、というテーマに天然酵母、麹を使ったパン作りで挑む。エンデの価値が自然に減じる貨幣に腐るパンを重ねていたり、マルクスの交換価値から、時間あたりの生産量増加が、収入増加と労働短縮をもたらさない仕組みを解説したり。しかし、結果的に、自然の菌力を使った食品づくりを評価してくれる消費者の儒要を上手く探り当てたから成り立っている感じがしなくもない。2022/03/11

ばんだねいっぺい

28
 おー、文庫になったと喜んで手に取った。発酵の世界、菌の世界に非常に興味を引かれた。あの漫画を思い出した。みんな、そうだと思いますが、タルマーリーのパンを味わってみたくなった。2017/03/28

おいしゃん

26
「奇跡のリンゴ」のパン屋版といったところか。表題のとおり、経済学の実践書としても読める。2019/09/01

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