内容説明
都庁と都議会の癒着、意思決定のブラックボックス、巨額財政と巨大利権、無責任な歴代都知事、そしてドンなる影の権力者……。長年見過ごされてきた「東京都の闇」に今こそ光を当てなくてはいけない。「豊洲問題はなぜ起きたのか」「ドンはそんなに怖いのか」「利権や特権は本当にあるのか」「知事の権限とは」「東京五輪はうまくいくのか」など率直な疑問に現役議員が赤裸々に答え、都政の「不都合な真実」に迫る。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
hatayan
47
2017年刊。著者は1983年生まれの当時都議で現在は参議院議員。都は財政が健全なために議会に危機感が生まれずきわめて閉鎖的。長く都議を務めた与党議員が都政ににらみを利かせる「ドン」と呼ばれる存在になっていることを憂います。本書は都政全般を議員の視点から批判的に解説する内容が主で、タイトルの「闇を暴く」はいかにも大仰。 しかしながら、少数野党ながら小池百合子を知事候補として応援したことへの誇り、バラマキ福祉への疑問、積極的な情報公開の推進など、若手議員ならではの提言が未来を感じさせる内容となっています。2020/08/12
謙信公
15
2017年3月の発行だから、著者がまだ小池応援団だった時期。若くてハツラツとし、真面目に正直に都政改革に邁進する姿は新鮮であった。都政の闇については、他の書籍とあまり変わりはなく真新しい内容ではないが、やたら「ドン」を批判していることについては、まだまだ若いなぁと感じる。政治には調整が必要。重しがなくなると、それぞれが好き勝手なことを言い出して収拾がつかなくなる。そこに「ドン」の存在意義がある。著者も小池改革のまやかしに気づき、袂を分かった。『贖罪』ではどう書かれているか。今は参議院議員。国政で頑張れ!2019/11/06
ふぇるけん
15
都民ファーストにおける気鋭の若手議員の著書。いろんな問題点をあげつらったり、古い体質を批判するまでは元気があってよろしい、という感じ。でも、与党になって実際にいろんな政策実現のために関係者調整などをする段になったら、正論だけでは通用しない。著書の中でも「小池知事に期待する」というコメントがいくつか見られたが、与党議員として政策実現のために関係部署と調整して前進させられるかが問われる。2017/07/05
Matoka
12
2017年に書かれた本。ずっと積読になっていたのをようやく読了。そういえば当時は音喜多さん、小池都知事を後押ししていましたね。オリンピックもそうですがこの3年でいろんなことが変化したけれど、東京都の闇だけはなんの変化もなく今もあり続けている気がしてなりません。2020/08/09
ゆうゆう
9
豊洲や、都議会のドンなど、など、かつてにぎわった話題に斬り込んだ時に最初に読み、そして、イクトセの今読み返した。小池都政への期待値の現れとしての忠誠もうかがえるような読み取りもできるが、次の「贖罪」へ続きたい。2018/04/19