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内容説明
夏休みにぼくはブロック塀に向かってボール投げをしていた。大魔球を投げたつもりが、塀を越えて家のガラスを割ってしまった。そこで出会ったのが、じっちゃ先生だった。じっちゃ先生は前に学校の先生をしていたそうだ。おじいさん先生だから、ぼくはこうよぶことにした。それからじっちゃ先生は、ぼくがガラスの弁償代としてあげた100円でふたつの鉢植えを買ってきた。どっちの花も枯れそうだったけど、じっちゃ先生は、枯らさない競争をしようと言った。そして、しあわせの花1号、2号と名前をつけた。じっちゃ先生は、カブトムシも触れないし、キャッチボールもできない。山登りの時はぼくがお尻を押してあげた。魚釣りも初めてだと言った。でも、じっちゃ先生からもいろんなことを教えてもらった――。仲の悪い両親と暮らし、学校ではいじめられている健太。じっちゃ先生との出会いによって成長していく姿を描いた夏の物語。小学校高学年から。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
頼ちゃん
8
しみじみと心にしみいる作品。子供にとっていい大人でありたい。2016/08/16
西澤 隆
7
たとえば「半沢直樹」のように彼がむねのすくやり返しをするのではなく、こういう結びを迎えることができた、書き手の優しさ(と厳しさ)にあたたかい気持ちになった。この本を本来の読み手である小学校終わりくらいの子たちはどう読むのだろう。小6のウチの子に渡してみよう。僕は大人なので読了してあらためて思うのは「きちんとこどもの傍らにいて、ちゃんと大人であることができる大人でありたいなあ」ということに尽きる。ある意味、読み手が大人であればあるほど「あなたはどんなふうに大人なのですか?」と問われる物語。そんな気がします。2020/05/09
夏海
6
どこにも居場所がない少年と老人の交流の物語。今ある苦しい環境をかえることができないけれど、誰かを憎むことに心を奪われてはいけない。とてもつらいけど、自分を救うことができるのも自分次第というか、、、。とても深いテーマでなかなか消化できない。きっと正解もない。少年の未来が明るいことを願ってやみません。2020/11/07
雪丸 風人
5
ケンカばかりの両親に「ぼくのうちは、ふつうじゃないのかもしれない」と感じる主人公。前の学校でいじめられ、転校した先でもいじめられ、ひとりぼっちの彼が、優しく受け容れてくれるおじいさんと出会い、交流する中で”本当の強さ”を身につけていきます。ゆるすということ、利他のこころ、そういった生きていくうえで大切なものを「心の花を咲かせる」と表現しているところが素敵ですね。気になったのはこんな言葉。「人を憎む気持ちというのは炎のようなものだ。憎む相手ではなく、自分自身を燃やしてしまう」(対象年齢は10歳半以上かな?)2020/01/18
にま
4
学校でいじめられている健太が知り合ったのは大学の先生だったというおじいさん。じぃちゃ先生と呼んで親しくなるふたり。派手な作品ではありませんが心にしみる作品です。作中に宮沢賢治が効果的に使われています。宮沢賢治を国語で勉強する小学生に手にとってもらいたい1冊です。2009/11/17
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