内容説明
中学生小坊主の典弘は、実家の寺を継ぐため天厳寺の変り者の和尚・照玄の下で日々修行に励んでいる。ある日、檀家から葬儀の相談を受け照玄に同行するが、亡くなった79歳のカヨ子の死に顔を見た照玄は、孫の美香の前で「とても悲しい顔をしているね」と呟く。同じ様に思っていた美香は、祖母が仏間の柱に自ら頭を打ち死亡したことを話す。現場の状況から他殺の可能性はないと考えられていたが、信心深いはずのカヨ子の家の仏壇に異変を感じた照玄は他の家族にも話を聞きたいと言い出し――。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
み
15
ジャケ読みした作品。予想外にガッツリしたお話しでした^ ^和尚さんの謎解きは、和尚さんのキャラがキツめなのが定番のような。2023/08/28
きたさん
10
日常の謎系かと思いきや、割とがっつり人が死にしっかり推理する系の小説。2時間ドラマにありそうな設定だったような気もします。いわゆる推理小説を読み慣れている人にはおすすめできるけれど、ライト文芸好きの人は、ん?と思ってしまうかも。2020/04/26
ロックイ
9
『破天荒な和尚と小坊主の仏教ミステリー開帳!』の文字に興味をそそられ手に取った初読みの作家さん。物語は、実家のお寺を継ぐため夏休みを利用して天巌寺で修業する中学二年生の典弘が初めて葬儀の準備を手伝う中、亡くなった方の死が殺人なのではという疑いが浮上し、和尚にからかわれながら図らずも事件の真相に迫っていくミステリー作品。照玄和尚を筆頭にいいキャラの登場人物が多々いるので、シリーズ化すればいいなと思いながら読了です。2017/04/28
へへろ~本舗
5
真面目な子坊主君が破天荒な住職の元、檀家のおばあさんの死因を探る話。突っ込みたいところが何箇所かあったけど、持っていき方ではもっと面白くなりそう…。2017/01/19
まさりみか
4
少々型破りなくせに不思議に仏の道の正道を歩いているような照玄和尚とその和尚に振り回されつつ真面目に故人を悼もうとする中学生小坊主の典弘君が檀家さんの死の真相に迫っていくミステリー。真相を解き明かすことが即ち供養であるのだけど、読んでる私も謎解きを楽しんでいるはずなのに亡くなったカヨ子さんを真摯に供養したいと思う不思議な感覚の物語でした。ちょっぴり苦さはあるけれど読後感はよくラストほっこりしました。主人公コンビも周りもキャラがよくクスリとしながら軽く楽しめます。多分出るんではないかと思いますが続巻期待です。2017/01/10
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