内容説明
労働運動ひとすじ40年。全国各地で労働組合の組織化を指揮してきた「伝説のオルガナイザー」が、すべてを語った。ケンカ同然のストライキ、倒産企業の整理でヤクザと対立、労組結成を嫌がる社長への直談判――。格差に苦しむ、すべての労働者のために、時に怒り、時に涙した活動の記録。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Kentaro
42
ニトリの会長は、昔から社員に言い続けていることがある。それは、ロマン、ビジョン、意欲、執念、好奇心の五つを持てと。成功の五原則、それを持ったものだけが自己成長できるし、成功者になれるということだ。 実はニトリは労使関係で大きな失敗を経験している。はじめてのアメリカから帰って、経営者として志と夢を持って新たなスタートを切ったが、あまりにその意欲が強すぎて、張り切りすぎて一期生の従業員はみんな辞めてしまった。2021/04/10
Yuichi Tomita
6
オルグって何?というくらい知識がなかったが、なかなか興味深かった。労働組合を組織させるために過激な活動をしていた時期(オイルショック前)の章が面白い。憲法で労働三権が認められているとはいえ、あまりに過激すぎて、書けないことも沢山あったんだろうなと推測された。 今や組合が空気のようなあるのか無いのかわからない存在になってしまっているというのは同意で、なかなか現代に合わなくなってしまっているのも確か。 最近流行っている(?)地域ユニオンについてどう思うのかも知りたかった。2022/01/07
牧神の午後
6
組合と縁遠い人生を送っているためか、「ふーん」と言う程度。時代背景も合って、今ならアウトっしょなやり口も目に付く。最後に触れられている通り、もはや社員前提ではなく、非正規問題が大きい中にあっては、会社別の組合モデルも限界で、単純な資本家VS労働者の二項対立でくくれる大きな物語は終焉を迎える中で、労働組合・運動ってのは今後どうあるべきか?どうなるのだろう?というのをぼんやりと考えさせられる。2019/02/13
Yuichi Tomita
4
再読。組合の存在意義を認めている経営者(スーパー、アミューズメント、小売の社長の計3名。小売はなんとニトリ)との対談も興味深い。経営者の目線からすると、労働者の声や不満を吸い上げてくれる組合の存在はありがたいとのこと。誰も述べていなかったが、交渉相手が明確になる点もメリットだろう。 現代において低賃金、劣悪な環境にあるのは、非正規雇用者だという指摘はごもっともで、ここを労働組合がどう拾っていくのかが現代的な課題であろう。2022/01/18
nadaha
4
会社で組合活動を行っている自分からすればかなり興味深い本だった。労働組合とは誰のもので、誰のために活動するのか?というのは誰しもが思う事。「執行部に一任」という思考停止の言葉が持つ魔力。労働組合という組織が戦後日本でどのように根付いてきて、どのような発展を遂げて、何を勝ち取ってきたのか、という歴史観。欧米の労働組合が産業別なのに対して日本では企業別組合になった事で何が出来て何が出来ないのか。学生運動から労働運動へ、思想をアイデンティティにできた時代から考えれば隔世の感があるだろうなぁと思う。2017/12/19
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