日本にしかない「商いの心」の謎を解く - 日本人はなぜ「世のため」に商売をするのか

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日本にしかない「商いの心」の謎を解く - 日本人はなぜ「世のため」に商売をするのか

  • 著者名:呉善花
  • 価格 ¥750(本体¥682)
  • PHP研究所(2017/03発売)
  • ポイント 6pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784569835570

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内容説明

韓国出身の比較文化学者である著者は、本書で「日本の商人・事業家には、自分のためではなく、共同体のために富を蓄えようとする人が圧倒的に多い理由がわかったように思える」と述べる。古代、神仏に奉仕した人々の多くは商人としても活躍し、「古い魂と新しい魂」を交換する場が市となるなど、日本の商いは宗教的な色彩を帯びていた。さらに、仏教をベースにした商人倫理が広く説かれ、世間と共に生きることを尊ぶ商人道が形成されたという。「江戸の町の成立」「近江商人」「おもてなし」なども俎上に載せ、日本人特有の「商いの心」の本質に迫る。最終章では、マックス・ヴェーバーの古典的名著『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』を取り上げて日本の商人と比較。西洋と日本の精神性の大きな違いとして、質素、倹約、正直、利潤追求などの精神が、宗教者だけに見られるものではなく、古くから日本人に共通の精神性であったことを挙げる。(目次より)●序章 [地形]日本特有の商いを生んだ環境 ●第一章 [異界]交易の起源 ●第二章 [職人]日本商人の源流 ●第三章 [市場]魂の交換の場が「市」となった ●第四章 [発展]世界一の都市、江戸の経済力 ●第五章 [改革]近江商人と福井藩の先進性 ●第六章 [接待]日本のもてなしの精神はなぜ生まれたか ●第七章 [倫理]商人道と資本主義の精神

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

おーね

5
知らなかったことが多くてなるほどと感心しました。国土の形は確かに大きい影響があるとは思う。2017/05/14

乱読家 護る会支持!

3
日本を愛する韓国人著者による、「日本の商い」から日本人の精神性を考える本。 日本の商人・事業家には、自分よりも共同体の為に富を蓄えようとするタイプの人が圧倒的らしいです。やはり、日本文化は天皇や殿様、家主などを精神的柱にして、共同体を栄させていく、脱私の文化なのだと、あらためて思いました。。。2019/05/28

Kouhei Higuchi

1
韓国の著者が日本の商売の心を書いているのが興味深い。 世界から見て日本の商道徳、商道とも呼べる文化は珍しいようです。 人がものを売る、買うという行為を太古から現代までに遡って解説している。その進化が面白かった。 創業数百年の商社から今学ぶことはとても多い。 商社で働く身として読んで良かった一冊。2017/03/29

ragos

0
交易の起源を宗教の視点から見ることができました。とくに中世の身分制度のありかたについて触れているところが面白かったです。2017/12/05

くらーく

0
市場が近い?事が商いの心を生んだのかねえ。でも、商売と言えば華僑やユダヤを思い起こされるよね。日本人は商売上手とは思われていなようだけど。交通網と情報網により、世界が小さくなったことにより、商いの心が分かるようになってきたかもなあ、異国の方々も。2017/06/16

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