内容説明
仏教は、釈尊の滅後その教えが誤解されつづけてきた!! 仏教の名のもとに、人間の幸、不幸を「霊」に帰してみたり、供養によって問題が解決することを説くものが巷にあふれている。さらに、仏教がさまざまな差別を助長することによって、社会秩序の維持をはかり、国家を、あるいは特定の人々を支える基盤にもなっていた。本書は、そのような仏教理解の誤りと、そこには問題解決の道がないことを釈尊に照らして示している。それは、今日の宗教状況に対する的確な批判であり、霊感商法などに対する痛棒でもある。ともすれば、複雑になりがちなこれらの問題を、マンガというメディアでわかり易く解説。時代の変遷という垢をそぎ落とした、何ものにもとらわれない「原始仏教」の教えとその原点は、時代を越えて現代にも輝きを放ちつづけている!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
yk
4
濃い。そして難しいです。今の仏教とはだいぶ違うんですね。読んでるときは、うんうんと読み進めるんですが、読み終わったあとに覚えてられなかった。。。当たり前ですがそんな簡単にはいかないので、他の本もいくつか読んでみることにします。2019/08/21
やまえつ
1
仏教の始まりでは、輪廻からの解脱でなく、輪廻思想からの解脱が目的であったかのように描かれているが、納得しがたい。著者が読んだ文献にあたってみる必要がありそうだ。2009/10/04
toki
0
所々で日本の土着信仰と習合している考えがまじっていたけど、わりとまっとうな始原仏教の解説書だった。後書きを見てとみ新蔵さんがなかなか複雑な経歴の人だったんだなあと知りました。2017/04/09
Hiroyuki Nakajima
0
仏教の基本的な部分が凝縮されていて濃いです、まんがで有るため絵による表現も分かり易く伝わり易いと思います 文字だけの本だと情報量が多すぎて理解吸収が大変ですが、その点要所要所わかりやすく表現されていて、僕のような初心者には役立つ本だと思います 仏教発祥の地インドではカースト制度の維持のためすたれてしまった仏教が、当時日本にも士農工商というカースト制度的な身分制度があったにも関わらず発展したのは不思議に感じます 大乗仏教としてアレンジが加えられ、柔軟に受け入れられたのかも知れませんが・・・2009/10/04
ariiiia
0
仏教というものも、ましてやその始まりもよく知らない私には、「へえーそうなんだ...」と。大雑把に把握したかったので読んでみた。個々の理解を深めていくには次に何を読めばいいのかな...。観念的な話は知ろうとすればするほど難しいからなあ。2010/07/18