内容説明
時は慶応、津・藤堂家砲術師範市川清之助、水術試合を要求される! 相手はかつて事故死した親友の息子で勤皇思想に傾倒、完全なる逆恨み。いつしか勝負は佐幕派対勤皇派の様相に。水練が苦手な清之助は伊賀者に水術指導を受ける! さて、秘技・諸手抜諸蹴とは?
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
サケ太
18
これは凄い。荒唐無稽であるが、それ故に面白い。幕末の津藩。様々な藩が佐幕と攘夷に分かれてしまった時代、その波は津藩にもやってきていた。嘉永の大爆発によって憧れの人物を亡くした清之助。27年後、その憧れの人物の息子善幸と衝突することに。攘夷派の彼と佐幕派として担ぎだされた清之助の決着方法は、競泳!?苦手な水練で勝つために伊賀へ。修行に次ぐ修行。伊賀の人間の思い。己を見つめ成長していく清之助。そして最終決着。今後の事を考えると歴史の大きな流れを感じざるおえない。2017/02/28
森林・米・畑
16
幕末期、伊勢津藩32万石藤堂家が舞台のお話し。戦国時代から主君を変えながら生き延びた日和見主義といわれる家中。勤皇か佐幕か藩論を水練競争で決めてしまうのか?最後はあっけないような物足りなさがあったが、読みやすかった!2018/12/09
sayzk
14
時代は幕末。津では勤王か佐幕かどちらつかずの方針を送っている。そこに勤王を激しく訴える侍が現れる。そしてそれを阻止すべく任を受けたもう一人の侍が、私的な因縁も絡めて水練で雌雄を決する・・・と、ここまでは本の帯にも書かれている。 その一方の選手が試合まで過酷な訓練をするあたりは比較的よくある展開かと思うが、そこがこの本の「スポーツ時代小説」としての面白さ。 著者はこのあとに格闘技に題材をとったスポーツ時代小説を書くが、残念ながらその後に続くシリーズ作が無い。なんか使えそうな競技ないだろうか?2022/06/29
ともさん
13
政に関する主張の争いが水練勝負に発展、水の怖い砲術師範清之助は友人の遺児善幸対決することとなり、伊賀上野の里で忍びの者から特訓を受ける。真の勝者は努力家の清之助か聡明で思慮深い善幸か?その対比が印象に残った。2017/01/12
そうたそ
12
★★★☆☆ スポーツ時代小説とでも言うべきストーリー。「ぼくせん」は相撲やら格闘技やら、といった内容であったが、こちらは水泳。遺恨の決着を水術勝負で、というバカバカしさが何とも面白い。時代は変われど、勝つためには練習あるのみというのは同じであるらしい。飛び込みやターン等を侍たちが尤もらしくやっているのがまた面白い。ただこれだけバカバカしいのだから、真面目なストーリーに終始せず、もっとぶっ飛んだ内容でもよかったのでは。そういう意味では「ぼくせん」の方が時代スポーツエンタメとして振り切っていて面白かったかも。2023/01/02
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