内容説明
イケメン世襲議員・漆原翔太郎が連発する問題発言でネットやマスコミは大盛り上がり。一方で評判はガタ落ち、次は落選必至!? 政界一のマジメ秘書・雲井は人気回復を狙い、公園取り壊し計画の不可解な謎や官僚の疑惑など選挙区内の5つの事件に漆原と挑むが……。ミステリファン笑って大満足の連作短編集。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
papako
68
ずっと気になっていて。セールにつられて。楽しかった!体調最悪のこんな私にぴったりの本でした。世襲議員の漆原翔太郎、彼はバカか天才か?翔太郎の議員の規格外の言動に、彼の第一秘書の雲井が翻弄される。翔太郎の『正義』気持ちよかった。次も買っておいて良かった!雲井の苦労は続く。。。2018/03/29
ゆきちん
49
イケメン世襲議員の漆原翔太郎は稀代のバカか天才か。陳情、事件、選挙をビックリ発言で注目を集め、予想のつかない言動で納めてしまう。サムライ秘書の雲井は翻弄されて…なんだろう。伏線回収が見事なミステリーになるのかな。一冊読んでも翔太郎がバカか天才かわからないと言う、翻弄されっぷり。軽く読めて、気持ちよく回収される伏線に酔う。さあ、彼を天才だと信じて2巻に進もう!2018/04/20
geshi
36
イケメン二世議員は天才かバカなのか、どっちとも取れる絶妙のバランスで秘書の雲井と同調して振り回される。政治を題材にしていても語り口はユーモラスなので硬軟取り混ぜて飲み込みやすく、軽く読んでいたら何気に重みもある。アッサリと文庫で読んで丁度いい頃合い。連作短編としての伏線や違和感が最終話で一気に回収され、全体の謎が解き明かされる構成はお見事。探偵として正義を貫く様が大きく出ていたが、政治家として汚濁を飲み込んででも最大の幸福のために使役すべきなのかと、考える余地を残す。2017/06/10
Yuki
27
父親の地盤を受け継ぐ二世議員・漆原翔太郎。彼のぶっ飛んだ言動に頭を痛めつつも議員生活を支える秘書・雲井進の視点で語られる連作短編集。政治ネタが難しくなりすぎないようにミステリに落とし込まれている。雲井の推理をもうひとつ上回り結果的に老獪な相手をやり込めるアホなのか切れ者なのか今一つわからない漆原は、百器徒然袋の榎木津をちょっと思い出す(あんなにどったんばったんしてない)。今なら辻村深月推しミスとして並んでいる書店もあるだろうから、もっと読まれてもいいのではと思う。2019/09/09
マッちゃま
24
イケメン議員が5つの謎に挑むユーモア・ミステリ…と帯に書かれており、前から気になってた作品でもあったので購入してみました。エンタメ的な感じでキャラも分かりやすく楽しめました。いわゆる連作短編集でも有り、全ての謎が解き明かされる最終話は、まさにエンターテインメントの極みな感じでした。5月に次作も発売されるとのこと。漆原先生の活躍を心から待ちたいと思います。2017/03/23