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内容説明
健吾は、親友の勇太がいじめられるきっかけを作ってしまった。謝って仲直りしたいものの、なかなかそのタイミングをつかめないでいた。そんなある日、健吾は老人ホーム「ひまわり園」の園長である大崎さんとその息子の彦左に出会う。その二人に連れられて、健吾は動物愛護センターへ犬を引き取りに行くことになった。その犬は、昔、健吾が捨てた柴犬「サマー」にそっくりだった。「サマー」と過ごす日々の中で、健吾は「命」について考え、勇太のためにある行動をしようと決断する……。「遠くから見ると、全部が一つの色に染まった畑なのに、近くで見ると、いくつもの色があった。(中略)あれも、これも、それも、少しずつちがった花が集まって、全体として大きなひまわり畑をつくっているんだ……」。ひまわり畑のある老人ホームを舞台に、柴犬「サマー」と過ごす夏。夏の香りがいっぱいつまった、命と友情の感動のヒューマンストーリー。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
omasa
2
本好きでもなさそうな5年男子が「じっちゃ先生と2つの花」を探しにきた。聞けば、本作品がよかったそうで、この中に出てくるおじいちゃんがじっちゃ先生の方に出てくるらしいから読んでみたいとのこと。へぇ~っとなって読んでみた次第。児童書としてちょうどいい感じ。また、気をつけていないと見えない社会の様々な問題を子どもたちに見せてくれる。ペット、老人、戦争、いじめ、家族等々。2023/01/27
すずえり
1
かつて飼い犬を自由にさせて(放して)そのままにしてしまった主人公。 親友の家で盲導犬のリタイヤ犬を飼っていることを知り、かつての飼犬サマーのことを思い出す。親友との上手くいかなくなった関係や、特別養護老人ホームを慰問する犬たちとの出会い。そして慰問犬を世話している人の過去にも触れることになり、主人公共々いろいろな問題に対して考えさせられた。 「じっちゃ先生とふたつの花」と登場人物がリンクしているそうです。2013/05/12
きりんまま
1
夏休みの読書感想画の課題図書。娘が読み終わる前に一足先によんで見ました。犬を通して友情、福祉について考えさせられた。ひまわりが効果的。絵を描くには絶対欠かせないな。2012/08/17
杏子
1
今年の課題図書に選ばれた『卒業の歌』の作者の新作ということで読んでみた。短い話の中にいろいろな人の物語があった。結末にこめられた作者の思いもそう。100人の読者がいたら、百通りの結末ができる… 「みんなちがって、みんないい。」かな。 最初は、いろんな人物の話がころころ展開していくという感じで、まとまりがないんじゃない?と思ったが、作者の意図がそういうことなら納得する。「もう一人のケンちゃん」の話も読んでみたい。2011/07/25
夏海
0
小学生男子が主人公の成長物語。動物と触れ合いほのぼのかと思いきや、結構リアルで考えさせられます。主人公の親が無責任すぎて、ちょっといらいらしちゃいましたが、あくまで生き物を飼う責任を自分自身のこととして考えさせるためにその辺りは深く触れないのかなとかモヤモヤ。スピンオフも読んでみたいです。2020/10/13