内容説明
スタイリッシュな文体で、世界の真実に触れる!
七年間の勤務後、一年間の休暇を取る権利を得た僕は
、肌寒いバンコクで、車椅子の彼女と会った。
世界の真実に触れる、芥川賞候補作!
資本(キャピタル)と個人の適切な距離ってなんだろう?
僕は一年間のサバティカルを取った。
誰もが権利を得られるわけではない。
コンサルティングファームで七年間生き残るのは難しい。海亀みたいなものだ。
卵から孵る、海にたどり着く、最初の餌を見つける、宿敵から逃れる……
1/5000の確率であなたは生き延びて成亀になり、
同じく1/5000をくぐり抜けた恋人に愛を囁くことができる。
(本文より)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
tototousenn@超多忙につき、読書冬眠中。
97
主人公の須賀は大手コンサルに7年勤務。 その報奨として1年間の一時休養を得た。 彼にとって、この休養は人生の宝探しゲームにおける 一時停止であり猶予期間であった。 そんな中、以前の上司からある依頼を受けその調査にあたることになる。 果たして須賀は元上司からの依頼に対して答えを見つけることができたのか、 そしてその先には新たな“宝探しゲーム”は続いているのだろうか。 ☆4.5 第156回芥川賞候補作。 2021/03/19
ちょき
41
暗喩連発で春樹党とか、村上主義者も満足していただけそうな書き味の中編小説。バンコクの令嬢と休暇中のコーディネーターとのほんのりとしたふれあいを描く。悪くはないが模倣だなと思ってしまうと色々気になってしまうかも知れない。2017/04/17
しょーくん@本棚再編中
38
★★★★☆☆☆☆☆☆終始ストーリーに入れぬまま、読み流し気味になりましたが、終盤でようやくしっくり来た感じです。昔は私もコンサル関連で働きたいとは思っていましたが、居心地のいい業界ではなさそうですね。2017/07/08
薦渕雅春
32
初めて読む作家さん。読み終えてもどういうジャンルの作品って言っていいのか、? 。7年間勤めたコンサルティングファームで1年間の一時休養(サバティカル)を取ることとなった、須賀裕樹。ファームの褒賞は「3年で勲章、5年で報酬、7年で一時休養」「この世で最も根源的で尊いものは時間だからだよ」 との件で、経済小説的なものかな? と思ったら、そうでもなく、素敵な女性が登場して来るが事故にあった、との事でミステリーなのか?そこからロマンスに発展か? と期待したらそれほどでもない。終盤にチョッと予想外の展開はあったが!2020/06/26
aloha0307
19
肌寒いバンコク早朝 雨 何とも気怠い雰囲気で物語は始まる。大手コンサルティング会社で勤続7年。その報奨として1年の一時休養(サバティカル)を得た〈僕〉。デルタ、デューデリ、パラダイム、株主価値etc 略語、一般には抽象的で意味が掴みづらい用語が多用されているところが、生き残りを強いられ、結果(社内基準で ここがミソ)を出すしかない人々の日常が痛々しさを現している。本書を読み終えても空虚さだけが残る。言うほどのことでないが、己も数年間この競合同業他社に在た(戦略系ではないが)。当時のことは思い出したくない。2017/05/21




