岩波ジュニア新書<br> ヨーロッパがわかる - 起源から統合への道のり

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岩波ジュニア新書
ヨーロッパがわかる - 起源から統合への道のり

  • 著者名:明石和康
  • 価格 ¥858(本体¥780)
  • 岩波書店(2017/03発売)
  • ポイント 7pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784005007615

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内容説明

古代ギリシャからローマ帝国,十字軍,大航海時代,ルネサンス,フランス革命,二つの世界大戦,ベルリンの壁崩壊を経てEUへと至るヨーロッパの歩みをたどります.文化の違いや格差を乗り越えて統合へ向かう欧州の歴史と今をわかりやすく解説します.

目次

目  次

 第1章 ヨーロッパの起点──カエサルから神聖ローマ帝国まで
  ヨーロッパの起源
  ギリシャとローマ
  ガリア征服の持つ意味
  キリスト教とゲルマン人
  シャルルマーニュの戴冠
  十字軍の遠征
  ルターの宗教改革
  ルネサンスと地理上の発見
  一四九二年と五三年は近代への節目

 第2章 戦争に明け暮れた近代──国民国家と帝国主義、革命の時代
  主役が入れ替わる近代ヨーロッパ
  スペインとハプスブルク家
  オランダの自立心
  イギリスの発展と産業革命
  フランス革命とナポレオン
  プロイセンとビスマルクの時代
  ロシアの台頭と社会主義革命
  総力戦の第一次世界大戦
  大戦間の平和努力
  チャーチル・ヒトラー対決──第二次世界大戦

 第3章 不戦の誓いと統合のスタート──独仏連携築いた指導者たち
  米ソ冷戦下のヨーロッパ
  東西ドイツ分断とnato創設
  アデナウアーとモネ、シューマンの知恵
  関税同盟と小国の役割
  ドゴール登場と独仏連携
  ジスカールデスタンとシュミットの友情
  ヘルシンキ宣言とヨハネ・パウロ二世の役割

 第4章 一九八九年の革命──ドイツ統一とミッテラン外交
  チェコスロバキアの革命
  ミッテラン、コールの登場と市場統合
  ベルリンの壁崩壊と欧州開銀設立
  ドイツ統一とミッテランの心情
  米ソの立場と「2プラス4」
  政治統合も加速を
  全欧安保首脳会議
  湾岸戦争と世界新秩序
  マーストリヒト条約
  ユーゴ内戦への対応

 第5章 ユーロは生き残れるか──欧州の未来展望
  ユーロ発行、「深化・拡大」へ条約改定
  デンマークの否決、国民意識とのかい離
  ユーロ危機の始まり
  ギリシャ支援
  ecbの活躍
  フランスは奮起を
   あとがき
   参考文献
   関連年表

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

かんやん

27
ザックリした内容だな、と表紙を見返すと、タイトルもザックリしてるし、使われている写真もそう。著者は時事通信社の記者を経て解説委員の方。1952年の欧州石炭鉄鋼共同体(ECSC)の発足が統合への第一歩。58年に経済共同体(EEC)と原子力共同体(ユートラム)が発足。英国はこれらに加わらず、北欧諸国やスイスなどと59年にEFTAを結成。しかし、結局、EECやECへ加盟申請するも、拒否される。ド・ゴールに言わせれば、アメリカが送り込んだ「トロイの木馬」だと。戦中戦後どれほどお世話になったのか、忘れたのか。2020/10/17

10
今のEUはアンリ四世の財務総監であるシュリーに構想に端を発することを恥ずかしながら、初めて知った。大戦争後に何かしらの統合あるいは連帯に向けた機構を考えるのは古来からの欧州の思考なのだろう。EUもまた一日にして成らずといったところである。とはいえ本著のキモは戦後史の部分である。独仏枢軸とはよく例えた表現で、近世以降欧州の大戦争は大体この辺りで生じてきたことを勘案すると、この枢軸により、統合の歩みが急速化するのは自明ともいえる。しかし、EU自体がドイツの独り勝ちになりつつあるのは歴史の皮肉なのかもしれない。2015/02/12

sankichineko

9
元時事通信社の特派員というだけあり、一般人に限られた文字数で的確な情報を与える能力が見事です。20世紀以降の内容が半分以上を占めますが、ヨーロッパの起源から現在までを綺麗にまとめています。かなりざっくり情報を削っているのですが、おかげで歴史の流れが非常に分かりやすい。詳しすぎる本ではかえって要点がわからなくて、「で、結局何が原因だったんだろう・・」と思っていた所が初めて理解できました。(どこかは恥ずかしいので秘密)同シリーズでアメリカのものもあったので、是非読みたいです。2019/06/05

みどるん

5
ほぼ普通の世界史と変わらない内容が、歴史を語る上でのヨーロッパの重要性を示している。ECSCの頃からEUまでの流れをみると、ドイツだけでなくフランスにも勢いが必要だ。2014/07/10

Sumiyuki

4
@(マーストリヒト条約の合意がされた会議直後)ドロール委員長が「我々はサッカーをやろうとしているのに、イギリスはラグビーを持ち込んでくる」と語ると、議長国オランダのファンデンブルック外相は「いやクリケットですな」と苦笑いしながら、記者会見の席上で社会労働政策の強化に最後まで抵抗したイギリスのメージャー首相の態度を皮肉交じりに語りました。2025/06/08

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