内容説明
警視庁警護課の土壁英朗は35歳になるベテランSPだ。仕事の負傷で休暇を取り、幼い頃両親の離婚で別れたまま2年前に事故死した母の墓参りに赴く。北海道にある母の実家は町を支配する名家で、今は祖父母と小5の異父弟が住んでいた。初めて会う弟は、自ら座敷牢に入り、英朗に「僕がお母さんを殺した」と告げる。その言葉の真意は? さらに町では不審な事故が相次ぐ。英朗は忍び寄る危険から弟達を護ろうとするが……因習にとらわれた町で痛い真実と優しい嘘が交錯する、小路版クイーン・ライツヴィルの本格ミステリ
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
えりこんぐ
55
怪我をして休暇中のSP、秘密を抱えてそうな田舎の大きなお屋敷、小学生の弟が座敷牢で暮らす、などなど興味を惹かれる題材がてんこ盛り。読みやすくて面白かったんだけど、意外と曖昧に終わってくのね、、という印象。なによりも大切なものは守れたから良しってことかな。あとがきや解説はなくて、特別付録の小路さんの本棚ってのはクスっと笑えた😃【積読104】2020/11/23
geshi
36
「クイーン的本格ミステリ」という帯はさすがに持ち上げすぎだろうし、わざわざライツビルをモチーフにする事も無いだろうに。座敷牢に入った少年が「母親を殺した」と言う幕開けの重さに興味を引かれたが、この子が可愛らしいし人懐っこいし一応学校にも行ってるから、助ける切迫感がいまいち感じられない。これというフックが無いのに読み切れたんだから筆力はあるんだな。状況から組み立てられる一番無理のないストーリーとして推理が語られるけれど、それが真実かどうかあえてはっきりさせていないからモヤモヤが残る。2017/10/27
はるき
31
文庫化につき再読。オマージュという縛りと小路節が奇妙な化学反応を起こした感じかな。話が壮大でも、家族愛は磐石。歪みを抱えつつも、安心安全の小路作品でした。2017/03/18
Pure
24
小路さんでした(笑)。静かな筆致、重い物を背負った大人びた子ども、そして結局のところ家族物語と、まるまる小路さんでした。小路ファン以外の方は物足りなさを感じるのではないかなぁ?2018/04/12
カメ吉
22
小路作品にしては違和感がした作品でした。『東京バンドワゴン』シリーズや『cowhouse』しか読んでないんでミステリー色の強い本作には戸惑い感がありました。でも血なまぐささはなく複雑な人間模様の人情派?ミステリーかな?って感じがしました。 ただ終盤に話がバタバタしたのが少し残念でした。2017/04/15
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