- ホーム
- > 電子書籍
- > コミック(少女/レディース)
内容説明
いつか、この日々を忘れたとしても、魔法の言葉が私を生かし続ける。『プリンセスメゾン』の著者が描く、地方都市に生きる女子高生達の切なくも可愛い青春群像劇。 たえ子:成績トップの転校生。マラソンが苦手。家でも学校でも寡黙。 久子(ひさこ):読書や分筆を好む文学少女。毛深いのがコンプレックス。 ピコ:徹夜でゲームをして目にクマができがち。がんちゃんの膝によく座る。 ひーちゃん:がんちゃんを毎朝迎えに来る幼馴染み。基本無表情。足が速い。 がんちゃん:朝に弱い。おしゃれが苦手。心配性で誰にも優しい女の子。 「素直になったら恥かくだけや。私は鋼鉄のバリアで自分の心を守るんや」地味で平凡な女子達にとって、人生はかくも厳しきもの。けれど時に、友人の言葉が生涯を照らす魔法に変わることもある。苦味も優しさも抱き込んだ目映い青春を描く傑作連作集。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
新地学@児童書病発動中
99
地方の女子高生の日常を描いた連作コミック。特に真新しいところがあるわけではないのに、心に強く響く。この本が好きで好きでたまらない。登場人物の久子とかピコとか自分の妹のように感じた。多分自分の高校時代に重ね合せて読んだのだろう。男女の違いはあっても、ここに出てくる女の子たちと似たような経験を共有しているのだ。彼女たちの喜びや悩み、友情がまぶしい。読みながら高校時代の友達のことを懐かしく思い出したりもした。ピコの家族のことが描かれた四話が一番好きだ。蝶が飛び立つ最後の場面に、深い余韻がある。2018/02/24
Nao Funasoko
49
「このマンガがすごい2018」のベストテンでとうとう一作も読みたい作品がなくなり「マンガ読みもそろそろ終わりなのかな」と思っていた矢先、新聞書評で気になり読んでみた。 地方の女子高生たちの何気ない日常の一瞬一瞬にきらめきがある。が、そこにスポットをあてる物語でもない。これは平凡で瑞々しい季節が遠く過ぎ去ってしまったものたちが感じるノスタルジーなのか、それとも同世代の同性たちにも響くものなのか。後者であって欲しいと秘かに想う。 まだまだこんな佳作に出会えるのだからマンガ卒業は今しばらく先にすることとしよう。2018/01/15
honoka
42
感嘆の極み。誰でもひーさんやがんちゃん達になり得る。でもこんな関係になれるのは自分次第という希望も持てる。ピコちゃんの母の登場によって不倫と愛人の違いについて再考してしまった。秀作。2017/02/15
わい
38
表紙から、ピコが主人公なのかと思ってたら違った。ひーちゃんカッコいい。惚れる。ひーちゃんと指揮者の彼の話はきゅんきゅんしてしまった。プリンセスメゾンの伊達さんを思い出すな。恋愛模様を書いてはいるけれど、それがメインでもなく、定型でもなく…。キラキラ系でもない女の子たちの、等身大の、やさしいお話でした。それぞれのキャラがそれぞれの考えを持って、物語の中で正解を出さない、おしつけがましさのなさが心地よい。以下、コメント欄に他の池辺葵作品との比較など。2021/04/29
天の川
33
彼女たちが愛おしくてたまらなかった。キラキラと華のある女子高生とは程遠い彼女たち。「私は鋼鉄のバリアで自分の心を守るんや」というがんちゃんの言葉は、劣等感に苛まれたあの頃の自分を思い出させる。彼女たちの日常は地味ではあるけれど、どこまでも前向きで、そして周りの人に対してとても優しい。池辺さんがこの作品に与えたタイトル「雑草たちよ 大志を抱け」は沢山のがんちゃん、ひーちゃん、ピコのような子たちへのエールだ。2018/06/07
-
- 電子書籍
- ゆれるるる(1) フラワーコミックス
-
- 電子書籍
- シアトロ惑星