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内容説明
来日して40年、サンマリノ大使にして在京各国大使を束ねる「駐日外交団長」であるマンリオ・カデロ大使と加瀬英明氏による異色の日本文化論。大使は熱心なカトリック教徒であるが日本の神道を高く評価、サンマリノに欧州初の神社を建立した。神道は宗教ではなく自然と一体となった「生き方」であり、その精神が世界の中でもまったく類を見ない、日本人の他人に対する思いやり、やさしさの源泉であると分析。この日本人独自の世界観が世界の将来を救うと言う。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Tomomi Yazaki
16
よくある表面的な日本賛美ではなく歴史を、そして日本人を深く理解した著者が語る日本。礼儀を重んじ、普段交わす言葉。外国人が理解できない言い回しを分かりやすく解説してくれる。途中、縄文時代の文化にも触れている。最近の研究で分かりつつある縄文文明。世界四大文明よりも古く、それらの祖となった可能性もあると言う。世界に敬われる理由が、そこにあるのかも知れない。時間に正確なのも、皆に平等にするため。おおらかと自由をはき違え、自己本位となる隣国とは明らかに違う。時代が移り変わりつつある日本。でもその本質は不変なのです。2024/07/23
とく たま
3
不思議な国日本と謎の日本人。それは感謝と慈しみです。日本人は読んでおけばよい。外人さんも読んでおくとよい。万物に命を感じ、自然のままの日本は、差別なく争わない。2018/01/24
やっこ
1
神道が、日本人らしさを表しているとか、和の精神を大事にしようと思った。だからといって、おしとやかで優しいだけでは他国とうまくやっていけないから、ある程度自己主張大事。でも、日本人が日本の良さを教育で教えられていないのは残念。2018/08/16
Eucaly
0
イタリア、サンマリノ共和国大使のマンリオ・カデロ氏が、古代から続く日本人と宗教、自然との関わり、日本人の精神性について日本人以上によく観察、理解されているのには驚きました。日本人の特に若い人が自国の歴史や文化をよく知らないのにアメリカなどの消費社会に憧れ、強く影響されていることを懸念されています。日本が今後どうなっていくべきか、考える上でもとても参考になりました。2016/12/29