日本経済新聞出版<br> 同一労働同一賃金の衝撃 「働き方改革」のカギを握る新ルール

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日本経済新聞出版
同一労働同一賃金の衝撃 「働き方改革」のカギを握る新ルール

  • 著者名:山田久【著】
  • 価格 ¥1,980(本体¥1,800)
  • 日経BP(2017/02発売)
  • ポイント 18pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784532321291

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内容説明

安倍晋三政権が打ち出した格差是正・賃金底上げのための目玉政策、「同一労働同一賃金」。本書は、この新たなルールを基礎から理解するための格好の入門書です。政府が参考にしている欧州の実態や2016年12月に公表された「同一労働同一賃金ガイドライン案」など最新の動きを踏まえた内容となっており、自社の課題把握や法改正に備えた検討にも役立ちます。

同じような仕事に対しては同等の賃金を支払う――この一見すると当たり前のことが日本ではなぜ実現しなかったのか? 欧米企業と日本企業との違いはどこにあるのか? 同一労働同一賃金の議論の背景にある不公平感や社会の実態にも目を配りながら、誰もが疑問に抱くポイントをていねいに説明します。

安倍政権の最大の狙いは、非正規労働者の処遇改善、正規社員との賃金格差の是正です。実は、政府が参考にする欧州では近年、賃金格差が広がる傾向にあります。同一労働同一賃金というルールを導入すれば賃上げが実現する、という単純な図式ではありません。

日本企業の賃金は若い頃は安く、年齢が上がるに従って引き上げられるのが一般的。その背景には、労働者が生活に必要なお金を必要となる時期に支払うという、企業に対する社会的な要請があります。こうした仕組みと同一労働同一賃金は共存できるのでしょうか。新たなルールは、企業や従業員ばかりでなく、社会全体に大きな影響を及ぼす可能性があるのです。

本書は、複雑な問題をはらんだ同一労働同一賃金をさまざまな角度から解説するとともに、導入する際はどのようなステップを経るべきかについても、踏み込んだ検討をしています。 この問題を考える際、最初に手に取りたい一冊です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

えちぜんや よーた

78
要は「これから賃金はフラット化するぞ」と言いたいのでは? 従来の年功賃金は40才ぐらいで生産性以上の給料をもらえることになっている。住宅ローンや子供の教育費が必要になるから。賃金曲線が生涯を通じて平準化するだろうと。言ってることはその通りなんだけど、誰がその引き金を引くかはあまり書かれていない。労働問題以外の生活習慣にまで食い込んでいるから、引き金を引く人はかなりの「返り血」を浴びると思う。個人的には、量的緩和の金融政策が行き詰まった日銀が引くのではないかと。現在の株高円安はほとんど日銀が支えているから。2017/06/07

おさむ

43
政府の働き方改革の目玉である「同一労働同一賃金」ですが、これは「難題」です。日本は「就社」の側面が強く、労組も産業別でなく企業別。「正社員」と「それ以外」という悪しき雇用システムの二元性も存在しており、導入すれば、バラ色の経済成長にはならないことがわかります。ただ、戦後の歩みの中でうまく機能してきた日本特有の雇用賃金システムが、少子高齢化で限界を迎えているのは事実。筆者が主張する、日本と欧米の良いところを組みあわせる「ハイブリッド型」しかないのかもしれません。悲観論に陥らず、今後の議論を注視していきたい。2017/03/08

シュラフ

33
「働き方改革」におけるひとつの柱が、この「同一労働同一賃金」である。この是非を考えるにあたっての難しさは、政策の主旨はマクロ経済的視点なのだが、個々運営についてはミクロ経済的視点が必要ということ。さらには労働者の働き方が問われるという、個人の価値観につながる問題であるということ。現実的には、職務給+職能給+役割給、となるだろうから大きくは現行と変わらずか。議論の先行きは分からないが、政府の方は真剣な様子なので注視が必要。表には出してないが、年金給付および定年を70歳とする隠された意図があるのではと深読み。2017/05/07

たかしくん。

18
ざっと一読。日本において「同一労働同一賃金」が納得感を持たせるには、p93の通り「モチベーションを上げるキャリア展望」が必要かと。「仕事内容を本人が選べず、会社命令によって異動した先の職務の価値が、前より低いといって基本給が下げられるのは、それは理不尽」これもご尤も。「働き方改革」自体は賛成ですが、深掘りすると、色々と複雑な心境も…。2017/09/17

nori

8
Author should be supporter of Abenomics. Equal pay for equal work is the tool of wage cut of regular workers. He is refer to US-Euro system as ideal. However, he ignores double standard by foreign workers. Their next target should be open job market.2017/09/15

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