内容説明
昼寝が得意な女子高生の森川ココネは最近、同じ夢ばかり見ていた。
時は2020年、東京オリンピックの3日前。岡山でともに暮らす父親が、突然警察に東京へ連行される。
ココネは父を助けようと、幼なじみのモリオと東京に向かうが、その道中は夢の世界とリアルをまたいだ不思議な旅となる。
それは彼女にとって、“知らないワタシ”を見つける旅でもあった。
アニメーション映画『ひるね姫』の、神山健治監督自らによる原作小説。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
海猫
86
映像で見ればカラフルであったり動きのインパクトがあったりするであろうし、場の空気感も出て、人物もリアクションや会話のイントネーションで立ち上がってくるんだろうが、文章にまったく映像喚起力がなくてしんどい。おそらくアニメ映画見てから読んだりすると裏設定がわかって面白い!というタイプなんだろうけど単体の小説して読むとキッツいなー、これ。2017/03/07
ひめありす@灯れ松明の火
60
タブレットやアプリ、スマホや自動運転など近未来の単語が頻出しますが、どこかオズの魔法使いを連想させるお話でした。ちょっぴりへっぽこな仲間達と不器用な主人公が力を合わせて頑張ります。勇気も、知恵も、帰りたい場所もここにはある!エンシェン=ancient。ココネのお母さんが飛び出したくても飛び出せなかったところ。そして、ハートランドというのはココネの心の中の事なのだと思います。お父さんとお母さんが、どんな事があっても娘を守りたい気持ち。どんな難敵にだって負けない。だってココロネひとつで人は空だって飛べるはず!2017/05/31
よっち
42
昼寝が得意な女子高生の森川ココネ。東京オリンピックの3日前に岡山でともに暮らす修理工を営む父親が突然警察に東京へ連行され、幼馴染のモリオと東京に向かう道中が夢の世界とリアルをまたいだ不思議な旅となる映画の原作小説。ココネがしばし見る王国と囚われた魔法使いの姫のおとぎ話のような夢。自動運転技術を狙う渡辺一派の暗躍。夢とリアルの世界が交互に進んでゆく中で亡き母の想いとココネの知られざる関係が明らかになり、時を超えて失われかけていた想いが再び紡がれ、そして未来に繋がってゆく爽やかな結末はなかなか良かったですね。2017/03/13
dr2006
39
アニメ映画は観てないので先入観無しに思うに、これはファンタジーだ。いつでもどこでも昼寝が得意な主人公ココネが見る「王族の姫&機械仕掛けの生き物が戦うといったジブリ系の夢」と、最先端の自動車産業の事件に巻き込まれる現実の話とが交互に語られる。後半には夢と現実が激しく混濁するが、その辺は是非映画の方で楽しみたいと思う。作品では完全自動運転技術がキーワードになっているが、自分は、どれだけセンサーやアプリが進歩し位置情報の精度が上がっても、自らハンドルを握りドライブを楽しみたいと思う。勿論車中でひる寝はせずにだ。2018/09/23
はる
31
映画になってて気になってた一冊。お隣の県と言うこともあって読み始めたけど、やっぱり方言って文章になると読みにくいな~。岡山の人ってこんなしゃべりだったっけ?ってずっと思ってしまったので映画版で見直そうかな~。2019/01/12