内容説明
日本人の医療不信には根深いものがある。では、日本の医療レベルは、世界にくらべて、それほど酷いものなのか? 内科医で海外の医療事情にも通じた著者が、OECD調査など公的機関のデータをもとに、アメリカ・イギリス・ドイツ・フランス・スウェーデンの各国と日本を徹底比較。そこで浮かび上がったのは、世界に誇れる日本の医療の驚くべき実力だった。あぁ、日本に生まれてよかった。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
うさこ社長
4
★★★★★イギリスや北欧では医療費は低廉だが、かかりたいときにかかりたい医療機関にかかる権利(フリーアクセス)は制限されている。込み入った検査も気軽にはできない。がんの手術ですらもその年の予算がなくなると来年回しになる。アメリカはご存知の通り金持ちだけが充分な医療を受けられ、貧者は最低限の医療しか享受できない。破産理由の第一位は医療費である。そこまではいいとして、なぜ日本の医療制度の満足度は先進国中最低なのか、そこを知りたい。一部の裕福な医師への妬み、殺到する外来の待ち時間、マスコミのあおる医療ミス・・。2019/11/03
乱読家 護る会支持!
3
大学病院での長時間待ちの3分診療医師の羽振りの良さ、薬への不信感などで、日本人の医療への満足度は15パーセント。先進国で最下位。 しかし、ガンの術後生存率、国民皆保険制度、医療者の水準、日本発祥の母子手帳、粒子線治療などの最先端医療、地域格差の小ささ、単位人口当たりのMRI・CTの設置台数、介護保険制度、コンビニより多い医療機関数、などなど、日本の医療はすごいじゃん!ていう本です。 2017/07/04
あっきー
2
日本の医療レベルを欧米と様々なポイントで比較する。日本では常識であることが所変われば非常識となることがよく分かる。大変勉強になる良著。やはり日本が1番。2022/05/12
ささ
2
日本の医療を侮っていた。日本の医療は好かんと思っていた。世界を見ることですごいシステムを構築しているのだなと思った。もちろんまだ発展途上なもの、アメリカやスウェーデンに大敗しているのものある。しかし、全然捨てたもんじゃなかった。日本の医療を手放しで賞賛しているわけではなく、ある程度客観性を保って述べている良書。2017/04/10
Yuuki Yamaguchi
2
日本医療は世界の医療事情と比べてどうなのか?国民皆保険のおかげで世界のどの国よりも低い料金で医療サービスを受ける事が出来るのはすばらしいことであり,もっと日本人が世界に誇って良いことだと言えるだろう.そして,日本全国どこでも病院があり一定の技術をもった医者が存在することは日本にしか出来ないことだ.2017/03/19