内容説明
私たちが過ごしている日常とは何か。それは他者と出会う圧倒的な場であり新たに創出される意味が満たす豊かな世界でもある。その日常を「今、ここ」で見つめ、捉えなおす。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
future4227
40
中高入試で頻出の本。社会学とは何かという入門書的内容。社会学の代表的学者としてウェーバー、ジンメル、デュルケーム、ミード、シュッツ、ガーフィンケルといった学者らを挙げ、その主張や視点を紹介する。また、スクールカースト、選挙権、原発、スマホ、SNS、ジェンダー、LGBT、障がい者差別、環境問題など様々な具体的問題についての筆者の意見が述べられる。父と娘が回鍋肉を奪い合いながら食べるCMやイクメンという言葉に違和感を覚える感性を持つことや日常のあたりまえのことに対して批判的になることが社会学の第一歩。2021/12/25
ゆう。
30
社会学について平易に解説した内容です。しかし、言わんとしていることはとても奥深く感じました。著者は差別論とかでも著書を残し、私たちが差別する恐れのある存在であることを主張しています。僕は差別を生み出す社会性があり、意識的にいないと差別をする存在となることがあると思い、そこに社会学の必要性を感じています。自分らしさの「らしさ」はどこからくるのか、また政治的であることは他者を理解しようとすることであるという指摘も学ぶことが多かったです。あとがきで社会学は批判する力を養うものということも大切だと思いました。2017/06/16
りょうみや
21
社会学理論紹介の面もあるけど著者の私的話題多めの社会学エッセイ集になるだろうか。社会学に少し興味を持った高校生向けの印象。「今、ここ」は目の前の日常生活で、これこそ社会学的話題の宝庫だということ。あたりまえを疑うことを強調して伝えている。パッと読み。2022/07/17
しょうじ@創作「熾火」執筆中。
19
【図書館本・1回目】スクールカースト、スマホ、ジェンダー、身体障害、環境、「政治的」であること、について扱う。日常という、「あたりまえ」として見えているものの「裂け目」から、「他者」を発見し、つながり、共生していくことの大切さを説こうとしている。ざっくり読んだので、理解が至っていないのだが(汗)、あくまでも「いま現在」を起点として問題を提起し、考えている姿勢には好感が持てる。2017/05/03
しょうじ@創作「熾火」執筆中。
17
【図書館本、2回目】駆け足。読みが浅く、第一章の社会学小史で、ミードやシュッツが入っていたことに気づかなかった。パーソンズが入っていないのは「見識」かもしれない。人間の数だけある「今、ここ」を、他者を介して理解するのが社会学であるとしているのが本書であると理解したのだが、借りているだけでは物足りなくなり(書き込みとかしたい)、買うことにしました。それで読んだら、またコメントすると思います。2017/06/19
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