内容説明
平凡な会社員の高梨広(たかなしひろし)が乗る路線バスが、急停車した。幸い大事故には至らず怪我も軽い。だが余見透(よみとおる)と名乗る男が現れ、既に死んでいると言われてしまう。同乗していた他の人々――女子高生、定年退職した男性、イケメン僧侶も集められ、やはり死んでいると告げられる。余見は死神として、全員をあの世に送ると主張するが、高梨に対しては……。死神の冒したミスと、驚きの結末!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ehirano1
188
スリルでもサスペンスでも無くドキドキもなく捻りも大してないのですがwww、要所要所で当方の胸を熱くする(ついでに目頭も熱くする)のは何なのでしょうか。こういうのを読ませる作家さんというのでしょうか。いやはや今回も楽しかったです。でも、最後は「これってパワハラじゃんwww」と思ったのは当方だけではないと思いますよwww。2020/03/08
ehirano1
84
「人は他人を通してしか、自分を確認できない。自分で自分は見えない。どう頑張っても、だ!他人の目は鏡みたいなもんだ。誰でもその鏡を見ながら、生きていくしかない」。来たねぇ、グサリと来ますよ。その『他人』が親族かそうでないかで随分映り方が異なるように思います。親族であれば白雪姫に出てくる鏡クラスかな?2025/06/29
本詠み人
77
衝撃の展開…死神シリーズ第2弾!バスに乗り合わせた5人。平凡な会社員の高梨 広、女子高生、定年退職した男性、僧侶、美容整形医 天堂。急停車したバスは誰も怪我人を出さなかったはず…が、余見あらわる。「僕らはいつだって、気がつくのが遅い。人生でなにが大切か、優先されるか(中略)家族、恋人、友人。わかりきってることなのに、いざ生きているあいだはそれらに時間と労力をさほど傾けない」死は誰にでもたいてい突然やってくる。分かっているはずなのに、意識して生きてはいない…そのことを突きつけられた。2021/08/14
りゅう☆
76
偶然バスに乗り合わせた地味男ゾン、白髪さん、眼鏡僧侶、女子高生が死神男余見から死んだ宣告を受ける。生き残ったのは美容外科医天堂だけ。家族を思う気持ちが芽生えた時、新しい事を始めようとした時、もっと一緒に居たい人を認めた時。余見って残酷さ増してる?人生になんの未練もないゾンが最後に選ばれて初めて分かる本当の死を迎える理由が切ない。やっと大切な愛する人を見つけたのに、死にたくないと思ったのに。天堂も死んでしまうのか?まさかの天使の存在。穏やかな結末…と思いきや、やっぱり大どんでん返しありで衝撃。ラスト1行に→2022/12/14
ehirano1
71
葬儀屋が坊主に言います、「なかなか自制できないから、戒律を作ったんだろ。そんなもん、破られるのが前提だ」、と。正論過ぎてぐうの音も出ませんwww。2021/02/13