内容説明
自らの父親をモデルに無期懲役囚が放つ衝撃の小説デビュー作!菊山尚泰は1924年、韓国の貧しい農家に生まれ、18歳の時に日本に来た。その腕力だけで頂点に立った一人の男の一生。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
おかむら
29
殺人で今も服役中の著者の小説。父親と自分がモデルと思われる。前半の在日一世の父親の生い立ち部分は、暴力暴力また暴力って感じで面白い(でも過剰だし長い)んだけど、後半の父と息子の絆編はだんだん独特すぎてついていけない。ちょっと独りよがり。「血と骨」には遠く及ばない。2017/03/30
よしじ乃輔
5
第二次世界大戦中、当時貧しい韓国からて日本へ来た男の激しい一生を前半で、後半は息子である著者との関わりを描く。後半で著者である息子が登場してから、視点がかなり変わってゆく。暴力と混乱の前半、濃い愛情の後半、というところでしょうか。特筆すべき点は、殺人による無期懲役刑で服役中の著者の作品であること。2022/04/26
まり
3
ほとんどが暴力描写。2017/03/31
17時のチャイム
2
著者の本は何冊か読んだことがあり「自分の父親」の話だと、別本の父親とのエピソードも思い出しながら読んでいた。「ご本人」モデルの本も計画中とお聞きしてるので、そちらも楽しみにお待ちしております。2022/09/19
加藤 勤
2
著者は現在服役中の死刑囚という、異例の本。 菊山尚泰は、朝鮮の寒村に生まれ、豊かになることを求めて日本にわたったが、彼にとってそこは夢を実現させてくれる「夢の国」だった。在日である菊山は決して日本人のことを悪く言わない。「日本に来ていい思いをしているのに、日本の悪口を言うなんてうそつきだ」という彼の言葉は、国や民族の違いを超えて自らの目で物事を判断する人間の強さを感じる。 http://ameblo.jp/bookstama/entry-12253746598.html2017/03/06