内容説明
平成7年に社長一家惨殺事件と主婦強姦殺人事件が長野県で起きた。15年後、事件発生3ヶ月の違いが両者の明暗を分ける。一方は時効が成立してしまったが、もう一方は公訴時効廃止によって永久に犯人を追及できることになったのだ。両遺族の苦しみは交錯し、運命のいたずらが新たな悲劇を呼ぶ! 奪われた者の怒りと悲痛、そして切なる思いが胸を刺す、迫真のミステリー!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
takaC
66
この手の話はアクロバティックな展開だと思わせてはダメですよ、大門センセー。2018/02/27
タイ子
62
舞台は長野。公訴時効廃止によって2つの殺人事件がたった3カ月の違いで時効と時効廃止になる。強姦殺人で妻を殺された時計職人の俊介、片や一家惨殺で生き残った娘薫。薫の事件は時効になるも犯人とされていた男が何者かに殺される。事件を追う元刑事と事件に巻き込まれたそれぞれの被害者たち。ぐいぐいと読ませる大門さん流の展開方法はこれまで分かってはいるつもりでも衝撃の事実に一層引き込まれていく。人は前に向かって生きなければいけない。だけど、被害者にとって時効に廃止はないのだ。ラストは少し救われる思いで良かった。2019/09/16
bibi
32
殺人罪の公訴時効は廃止された。だが、廃止以前に時効が成立した殺人には影響しない。とは言え、時間によって被害者の心の痛みが和らぐ訳ではない。2021/07/12
ぱなお
22
殺人の時効が廃止される以前の話で、時効が過ぎてから殺人を自首をしてきた犯人に対して被害者遺族はどんな感情を持つか…。もう法で裁けない悔しさと、ひょっとしたら犯人がハッキリわかってどこかスッキリした気もするかもしれない。これこそ当事者になってみないとわからないだろうなぁ。止まったままの秒針と表現するところはなかなか。でも、自分の中で腑に落ちないところもあって、ミステリーとしてはまぁまぁでした。2022/09/07
JKD
11
たとえ殺人罪に対する公訴時効が廃止されたとしても、被害者遺族としては時効なんて関係ない。被害者遺族たちの無念さ、不条理さがヒシヒシと伝わるお話でした。時効と時計の関係も美しく印象深かったです。2017/01/15
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