内容説明
ひとの気持ちに思いをはせる「他者への想像力」、多くの情報から真実を読みとる「情報への想像力」、大人になったときの世の中を考える「未来への想像力」――身につけるにはどうしたらいいのでしょう?本書には、東京都杉並区立浜田山小学校、高知県四万十町立七里小学校、福島県富岡町立富岡第一、第二小学校での下村氏の特別授業が収録されています。また、2次元コードにスマホをかざせば、スペシャル動画が見られます。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
へくとぱすかる
62
想像力は大切。他人への思いやりとか、危険をさけるなど、いろいろあるだろうけど、著者が出張授業を通して、小学生に呼びかけたのは、決して、想像力がつくようにがんばれとか、そういう「学力」なんかじゃないと思う。大切なときにスイッチを入れることができれば、本の中で紹介されたように、実に豊かな世界が広がるし、人と人との誤解も少なくなりそうだ。最後に、未来を想像するために「架空同窓会」をやってみよう、というのは、すばらしい提言だ。刊行から3年。この子たちも高校生。どんな姿になっているかな。(これも想像力のスイッチ!)2020/06/24
ネギっ子gen
41
小学生が、これから人間社会をハッピーに生きていくために必要な想像力は、次の3つ。「他者に対する想像力」「情報に対する想像力」「未来に対する想像力」――これらの「想像力」を身につけるにはどうしたらいいか? 方法は簡単。<しなやかな頭、柔らかい心でいるためには、固くなった体をストレッチでほぐすように、頭と体の柔軟体操をすればいい>と。本書には、東京都杉並区立浜田山小学校、高知県四万十町立七里小学校、福島県富岡町立富岡第一、第二小学校での著者の特別授業を収録。2次元コードにスマホをかざせば、スペシャル動画が!⇒2021/08/23
ももたろう
20
松本サリン事件では、会社員の河野さんが第一通報者と言う理由で被疑者になり、それをメディアが報じたことによって、河野さんは世間から激しいバッシングを受けることになる。自身も被害者である河野さんが二次被害に合うと言う非常に悲しい出来事がメディアの影響力と、メディアの情報を鵜呑みにしてしまう国民によって起きてしまう。すぐに結論を出すのではなく、「事実なのか、印象なのか」「他の見方はないのか」「何が隠れているのか」など、立ち止まって想像力を働かせることの大切さが身に染みる本。ネット社会の現代こそ大切な考え方。2020/01/17
ろくべえ
19
同じタイトルの単元が5年生光村国語にあるのだが、この本は微妙に5年生よりも6年生以上向きな感じ。課題を持って街に出かける子供たちも6年生。頭の中がだんだん柔らかくなっていく。
座敷童
15
子ども向けの内容にみえるが、子どもに限らず今の大人にも絶対に必要だと思った。社会人にこそ必要な想像力が網羅されている。2022/05/29