内容説明
「ありがとうね、ヒーローくん」 幼い頃に助けた女の子が忘れられずヒーローに憧れる、わかりやすい男・金森将輔。でも、大人になった彼の現実は回転寿司店「まんぷく」で働くダメな副店長だった。横暴な店長にビビり、毎日毎日仕事漬けの社畜サラリーマン。ある日、そんな彼が部下のミスで謝罪に向かった先はアパートのお隣さん!? 「ほんまにありがとうね、金森さん」 素敵な隣人と知り合った将輔は「また誰かのヒーローになれるかもしれない」とダメな自分を変えようとするが……。わかりやすくて不器用な男の純情すぎる逆転劇が始まる。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
5 よういち
116
もどかしさと微笑ましさが同居した、ほんわかした作品。文体も優しく読みやすかった。将輔と筧さんの間柄がいつ分かるのか、いつ分かるのかと思っているうちにページは最後まで...二人の恋の行方は続編にでもして欲しいなと思う。◆回転寿司「まんぷく」のうだつの上がらない副店長・金森将輔。店長には頭があがらず社畜の日々を送っていた。ある日、部下のミスで謝罪に行った先は自分のアパートの隣室。そこには京都弁の優しい女性が住んでいて...◆殺伐とした現代。こんな時代にこんな優しい作品に出合えたことに感謝。2021/04/30
佐島楓
66
ラストシーンが最初から予想できてしまうので、逆に安心して読める。自らを「社畜」と呼び仕事の人間関係に苦しむ主人公の職業設定がなかったら、この作品は薄っぺらいものになっていただろう。とても現代的な小説である。2017/01/26
のんちゃん
24
幼き頃、迷子の女の子を救い、その子からヒーローと呼ばれた事が忘れられない金森。しかし、今、彼は回転寿司屋で、女店長の罵倒に怖がり、社畜として働く頼りない副店長だ。そんな時、同じ様な境遇の美人なお隣さんと知り合いになって…、と言うお話。メディアワークス文庫ならではのライトな作品。金森の社畜っぷりの描写が長く、少し辟易としたが、最後は作者の狙い通り、温かい気持ちで終われた。しかしながら、仕事って大変なんだなぁと、改めて感じた一冊だった。2018/05/30
あまね
17
言うまでもなく、思った通りの展開で、思った通りのラストでしたよ。いやね、もうちょっと捻って欲しかったと思いながらもこれはこれでわかりやすくて良かったかなとも思います。 全体を通してザ・一人称!な作風でライトノベルでもここまでの主張は珍しいんじゃないですか?しかもババァはラ〇ュタのママに似てたしw 絵に描いたような展開で、ラストなんてニヤニヤが止まらなかったりでもう散々でしたwヒーローってのもなんか抜けてて笑いました(いい意味で)そんでもってサネカズラでしたっけ?やってくれますよwいやあ参った!2017/04/05
HANA
11
回転寿司で社員として働く主人公と隣人の話。展開はなんだかんだわき目もふらずという感じだったので読んでいる間も読み終わってもスッキリする内容。以前飲食店で働いていた事を思い出してしまう内容でもあったけれど。なんたかんだ良かった。2017/02/27