内容説明
函館旧市街の外れ、坂の上の紅茶館「くじら亭」。人の心の動きを“匂い”で感じられる少女・彩は、同じ体質を持つ店主・怜二が営むその店で働く事に。やがて紅茶の香りに誘われ、不器用だけど優しい人々が訪れて――
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
スズ
61
人が悩んだり、苦しんでいる心を香りとして感じる体質の彩は、高校進学に伴い、函館旧市街にひっそりと佇む喫茶店「くじら亭」で下宿とバイトを始める。中学時代のいじめで人間不信気味だった彩だが、店主の怜二に支えられながら高校生活を始め……。くじら亭で美味しい紅茶の淹れ方を学びながら、恋愛や複雑な人間関係に悩む少女達と出会い、彼女達の悩みに真摯に向き合う彩が良かったです。行方不明になった『クレヨン王国』の一巻を探すために大掃除を始めた場面では、何年経っても心の中に残り続ける本があるというのは幸せだなあと感じました。2017/03/12
佐島楓
48
文章の技巧上の不備(描写の不自然さ、視点や登場人物の性格のぶれ)に、うーん、これは読み続けるのは厳しいか・・・と思っていたが、中盤を超えて面白くなり、あとは一気読み。設定にしても、年頃の娘さんを一人暮らしの三十男と同居させるのはいかがなものかと思うけれど、少女が一から自分で人間関係を切り開いていく不安さというものはよく出ていたと思う。2017/03/04
寂しがり屋の狼さん
34
物語の舞台は函館の旧市街。中学生の時にある特殊な能力が原因で嫌な思いをした彩は高校受験の日、結婚前の母が訪れたことのある丘の上の紅茶館『くじら亭』へ足をはこぶ。母と同じように自分の境遇、今後の不安を聴いて貰うために…。『ポット一杯の紅茶とちょっとの見方、それに居場所があればなんとかなる』店長の言葉に心を救われた彩は店の張り紙を見てあることを思いつく…ミルクティを片手に読みたくなる素敵な作品(#^.^#)2019/08/03
hirune
30
【Kindle】15歳の女子高生が30男の一人住まい(店だけど)に下宿なんてあり得ない、しかも喫煙者とか言語道断!と現実なら言いたいとこだけど、まあ小説だからね😅楽しそうだし抱えた問題も少しずつ解決できたし良い結末。ところで、知らず知らずのうちに家に溜まっちゃった物を始末しようと片付けてると、思いがけず掘り出し物が出てきたりして宝探し感覚になるのはとってもわかるわぁ、楽しいよね^ ^2024/03/22
はな
29
北海道が舞台。紅茶専門店の喫茶店で目つきのやや怖い店主に悩みを打ち明けた主人公。一話では可愛らしいお嬢さんと言う感じがしたけれど思ったよりサバサバしていて、感じが違った。じんわりほっこりよりは爽やか、さらっとという感じだから、余韻は少なめかなと思いました。2020/03/18