内容説明
原発再稼働の現状と課題が一目瞭然に。
各地で再稼働の手続きが進められている原子力発電所は本当に安全になったのか。推進派と反対派の対立が政治、司法の場で先鋭化するなかで、肝心の安全対策の是非は冷静に論じられているとは言えない。2011年に福島第一原発で何が起きたのかを改めて詳細に分析し、その後策定された規制新基準が原発をどこまで安全にしたのか、何が課題として残されているのかを専門家への取材を元に明らかにする。
いわゆる“原子力村”の論理とは一線を画し、一方で原子力を放棄した場合のエネルギー問題にも光を当てることで、「絶対安全」という“神話”にとらわれない安全思想の落としどころを探っていく。
著者は元東電社員であり、現在は国際環境経済研究所理事・主席研究員として環境・エネルギー政策に関わり、国連気候変動枠組条約交渉にも参加している。ほかに21世紀政策研究所「原子力損害賠償・事業体制検討委員会」副主査、筑波大学客員教授。
「事故を招いた枠組みや構造を根本から変え、安全神話につながるどんな小さな芽も排除することができなければ、我が国において原子力技術を利用することはもう許されないでしょう」――本書「はじめに」より
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
影実
3
勉強用。第1章では各種の事故調査報告書から福島第一原発事故を時系列に描写し、第2章では事故前に取り組まれていた安全対策や、原子力発電所におけるリスクや安全性、深層防護等の考え方を説明している。第3章では事故後に取り組まれた制度改革や具体的な安全対策、規制の見直し等について解説し、4章では原発を継続使用する場合にどこまでの安全を求めるのか、といった考え等に言及している。注釈が多くコラムも充実しており門外漢として参考になる一方で、最終処分等バックエンドに関する議論は範囲外のため、勉強したければ別の本が必要。2021/07/31
Hiroaki Matsuyama
2
外的事象によるPRAを進めるストーリーがよく理解できた。2018/08/02
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