内容説明
いまや誰もが知っている科学用語でありながら、それを説明することは難しい「ブラックホール」。宇宙空間ではなぜ時空がゆがみ、ブラックホールが生じるのか。今日ではその存在は確実なものとなり、理論的研究の段階から観測の対象になりつつある「奇妙な天体」の種類や形成過程と研究史を、アインシュタインの相対論の登場からわかりやすく解説する。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
手押し戦車
12
ブラックホールは星が自らの重力で内側に引っ張られて小さくなって行きやがて限界に達した時に一つのブラックホールが出来る。時空はゴムの様になっていて、重力が本来まっすぐ伸びているゴムを歪めてしまうことで光が同じ速度で時空を駆け抜けていても歪んで引っ張られた分、距離が伸びて時間が伸びる。重力に飲み込まれると当事者は物凄い速度で中心に向かって飲み込まれると観察者は時間が氷ったかの様に物質が止まって見える。重力が時空を支配することで時間があり、重力が強くなるほど、時間の経過がゆっくりになる。一日、25時間になるかも2015/04/30
プラス3
4
物体の周囲の空間は曲がっている。この曲がり具合は物体周辺の重力の強さによる。光が直進しても空間自体が曲がっているから、光は曲がって進むように見える。特殊相対性理論によればこの光は曲がって進んだ分、時間的にはゆっくりと、空間的には引き伸ばされて見えるはず。で重力が半端ない(空間の曲がり具合が半端ない)と光は物体の中心に向かってグルグルと直進していき、その後どうなるかはわからない。この物体そのものは光を引き止め取り込んでしまうため、ポッカリ黒い穴が空いたように見え、観測できないことにより観測される。2015/11/15
まじぇすた
1
ブラックホール全般の物理学がとても分かりやすくて面白かった。6章7章はさすがに丁寧に読んでいかないと何が何だかさっぱり分からないけど、それでもブラックホールの性質や形成などがざっと俯瞰できて良い。数式もちょっと出てくるけど、文章でかなり丁寧に説明してくれるので数式を無視しても楽しめる。ブラックホール熱力学のポイントをうまく押さてあるのが良かった。なんだかワクワクしてきた。ワインバーグほど大げさな表現はなく、簡潔明快なのに本質を突く丁寧な説明。大満足です。2017/04/03
Yuta
0
アインシュタインの特殊相対理論に始まり、一般相対論、ブラックホールの話とつながっていく。教養学部の授業内容ということだったので、平易なイメージをしていたが、数式も交えて理論を紐解いていく。文系の学生にはちと難しいが、「時空の歪み」の意味や光速によるニュートンの法則の矛盾等、興味をそそられる点も多かった。 数式が羅列するので、結構専門的な印象。突っ込んだ内容は今一理解できなかったりするので、消化不良感がある。しかし、文系でも物理を分かった気分になれるので、中々楽しかった。2012/09/07
いきもの
0
図書館。ギエー数式!思ったより数式多くて、面白いと思うには難しすぎた……。6章7章からは複雑になりすぎるからか数式がなくなり、概要的な話になったので理解しやすかった。興味ある分野なのでもう少し掻い摘んだ本を読みたい。2023/10/02