内容説明
入院中のおばあちゃんに歌をつくった翔太と麻里絵。その話を聞いた友だちの滝田が、校内合唱コンクールの自由曲もクラスの創作曲で挑戦したいと言い出した。何をやってもビリで、やる気もまとまりもない6年3組。だれもが無理だと思っていた。ところが、いつもはやる気のないボスが滝田の提案にのって、創作曲をつくることが決まった。歌の作詞は翔太、作曲は麻里絵。しかも歌詞は、クラス全員が一言ずつだしあってつくることになり……翔太は思わぬ展開に頭を悩ませる。歌ができると、今まではサボってばかりの受験組も歌の練習に参加するようになり、次第に盛り上がっていく。そして、今までまとまりがなかったクラスが初めて一つになった。ところが、麻里絵はみんなに隠していたあることを話し……。家族、クラス、そして友達。それぞれのつながりのなかで成長していく翔太。卒業を迎えるクラスの姿、子供たちのさまざまな思いを描いたさわやかな作品。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ぶんこ
49
歌が好きだったお婆ちゃんが入院し、眠れなくなったというので、眠れるような歌を創って誕生日プレゼントした事から、学内合唱コンクールにクラス独自の曲を創っていく物語。 中学入試に向けて自分の事に精一杯の子、乱暴者のボスっ子、泣き虫で優しい子。 いろんな生徒がバラバラで、協調生のなかった6年3組が、この歌でまとまっていきます。 帰国子女の麻里絵の作曲、お婆ちゃん子の翔太の作詩した歌の楽譜が巻末にありました。 楽譜は読めるけれど音痴なので、なんだコレになってしまった。 おもちゃのピアノが欲しい。2015/06/15
shiho♪
24
図書館児童書。読書が苦手な高学年におすすめ。お話も読みやすく、何より身近な題材！ 翔太のクラス、6年3組は何をやってもまとまらないクラス。秋のクラス対抗合唱コンクールに向けて、一発逆転を狙って課題曲の他に自由曲はクラスのみんなで歌詞を出しあって作った創作曲で挑む。 クラスが徐々にまとまっていく変化や、コンクールの臨場感が爽やかでいいな。(巻末に創作曲の楽譜付き) 今年の卒業式も合唱は見合わせ…という学校も多いのではないでしょうか。合唱ができないって、とてももどかしいですね🥺2022/03/11
ほんわか・かめ
17
卒業は別れではなく、出会い。それはこれから新たに訪れる出会いのことではなく、もう一度いまいる友だちの存在を見つめ直すこと。まとまりのなかった6年3組が秋の合唱コンクールに向けて動き出す様子が清々しい。しかも自分たちの想いを込めた創作曲で！コンクール本番よりも、アメリカに帰ってしまう級友のための合唱にグッときた。2022/12/11
おはなし会 芽ぶっく
11
2010度北海道冬休み推せん図書 高学年 合唱コンクールでバラバラだった６年３組のみんなが一つになっていく。クラスの歌を作詞作曲するってスゴイなぁ。巻末に楽譜があったので、子どもに弾いてもらいました。（私はピアノが弾けない）ステキな曲でした。2018/12/18
杏子
8
西日本読書感想画指定図書。この時期に卒業の歌とは、と思ったけど、ちょうど今くらいの季節から、夏休みを経て合唱大会のある10月へと至る話なんですね。何をやってもダメクラスだった３組のみんなが最初はぶつかりあいながらも、だんだんまとまって、最高の合唱ができるまで… 自由曲の創作曲がよい感じ。巻末に楽譜が載っているが。歌詞もよいし、曲もたぶん…？ 楽譜が読めないのでよくわからないのですが、聴いてみたいな…。最後の手紙もよかった！ （以下コメント欄へ）2011/06/25
