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内容説明
幕末・明治の日本人は、白人の価値観で世界を蹂躙しようとする欧米列強に屈せず、「士【もののふ】」の精神と和魂洋才の知恵で維新を成し遂げる。これはまさに人類史上の奇跡であった――西洋文明の残忍さを見抜き、アジア諸国が手を結んで正道を進むことを説いた西郷隆盛。いったんは失った樺太を、臥薪嘗胆して富国強兵を期し、日露戦争勝利で奪還した明治政府ほか。歴史漫画の鬼才が、語られなかった他国への善行、誤解された史実に光をあて、今またグローバリズムの暴力にさらされる日本のとるべき道を示す。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
starbro
101
黒鉄ヒロシは、良く知っていますが、著作を読むのは初めてです。日本国を美化し過ぎなような気もしますが、多少の愛国心は必要だと思います。世界に目を向けると右翼が台頭したり、自国第一主義者が増殖している国家が目立っています。まさに第二次世界大戦前夜のキナ臭さが漂っています。私は世界的な危機や難民問題、貧富の格差等を解消するには、軍事的な行為ではなく、世界連邦的な発想が必要だと思いますが、人間である政治家に期待するのは無理かも知れません。可能性があるとしたらAIだけでしょうか?2017/03/17
犬養三千代
8
なかなか痛快な解釈だ。日本を善玉にしたこのような本はめずらしいのでは? 2023/03/09
だろん
8
うーん、これはいい本だ(゚∀゚)!失われた20年前、日本異質論なるものが米欧から叫ばれていた時期があったけど、欧米と特アが日本を”特異”と、共感しあうのは、この本にあるようなことなんだろうな。欧米中心に日本文化への関心が広がり理解が進めば、世界中で抱える問題もかなり緩和されていくのだろうけど…学者やオピニオンの語る日本論とは一線を画す黒鉄氏の随筆。読みやすいので多くの方におススメ。でも、これでは黒鉄さん、TVに出る機会も減るだろうね。もう減ってるか…w2017/06/04
茶幸才斎
3
隣人または友人とされる国々が戦中、戦後から、あるいは近年唐突に、我が国に突きつける理不尽を一刀両断し、彼らのいささか品のない独善的な歴史上の所業を非難する一方、日本人の精神の基礎をなし、戦時下において世界が驚く善行として発揮されたとする、〝士(もののふ)の心〟の尊さを唱えている本。遅れて近代化した手前、国際法には神経を尖らせ国際政治と近代戦に臨んだが、不慣れと増長とが災いし、日本は痛い目に遭った。世界は今も貪欲で狡猾だ。ときの首相は軍事面で強気の印象を受けるが、それで世界(の戦争)に伍していけましょうや?2017/08/12