内容説明
ため息をつき、本をベッドに伏せる。前に読んだはずだけど、こんな題名だったろうか? 壁にかかった写真の額を見上げる。これもこんな写真じゃなかったはず。この九年間で本当にあったことと、今おぼえていることが喰い違っている。まるで過去が変えられてしまったかのよう。大学生のポーリィは、十歳のころの思い出をたぐり寄せた。そうだ、近くの屋敷でお葬式が! そこで、あの人、リンさんと出会って、ずっと歳上の男の人なのに仲良しになって、それから……それから、とても恐ろしい何かが起こりはじめた……失われた時を求める少女の、愛と成長と闘いをつづる現代魔法譚!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
たるき( ´ ▽ ` )ノ
35
んーー???ちょっと最後がついていけなかった(・ω・`)でも、かなり面白かった!これはまた読み返す必要があるな。2017/09/17
拓也 ◆mOrYeBoQbw
33
ファンタジー長篇。ダイアナ・ウィン・ジョーンズと言えば日本では『ハウルの動く城』ですが、長らく愛された代表作と言えばこちらの作品ではないでしょうか。謎めいた序章から少女の成長物語、そして怒涛の終幕へと見事な物語性に加えて、様々な伏線の謎解きの鍵として上手く散りばめられてます。特に多くの本や作家の名前が登場しますが、ムアコックが印象的に使われてるのがファンとして嬉しいですねw。ムアコックの方が後発になりますが『白き狼の息子』(新エルリック・サーガ)と比較して読むのもなかなか面白いと思います。2017/06/13
とも
31
★1/3を読んだとこででギブアップ。原文が問題なのか訳者の問題なのか、兎に角読みづらい。2018/03/04
星落秋風五丈原
29
大学生のポーリィは10才以降の記憶と現実が二重生活のように微妙に食い違っていることに気付く。確かに読んだはずの本の内容が違っていたり、見なれていた写真の印象が記憶とずれていたり。その分岐点は9年前10才の時に近くのハンズドン屋敷で行われた知らない女の人の葬式でチェロ奏者のトーマス・リンさんに会ったこと。 もう一つの記憶にはいつもこのリンさんが登場する。ポーリィの記憶の先にはどんな事件があって、記憶を失うはめになったのか。そして真の記憶を取戻した時にポーリィを待ち受けているものは何なのか?2002/02/06
Shimaneko
21
うーむ、10代の頃に読みたかった。とはいえ、ある程度翻訳物に免疫ないと置いてきぼり食らいそう。児童文学とゆーよりYA系。トムの魅力が最後までピンとこなかったせいもあって、オトナ的にはファンタジー要素より、いかにも英国的な階級差とか複雑な家族構成とかが興味深かった。あの母親はないわー、父親もだけど。お祖母ちゃんがいてくれてよかったねぇ。2017/04/25